並列処理(へいれつしょり)
最終更新:2026/4/19
並列処理は、複数の処理を同時進行させることで、処理時間全体を短縮する技術である。
別名・同義語 並行処理同時処理
ポイント
コンピュータの性能向上に加え、近年ではマルチコアCPUの普及により、並列処理の重要性が増している。効率的な並列処理は、大規模なデータ分析
並列処理とは
並列処理とは、一つの計算問題を複数の部分に分割し、複数の処理装置(プロセッサ、コアなど)を用いて同時に処理を進めることで、全体的な処理時間を短縮する技術です。従来の逐次処理が、一つの処理を完了させてから次の処理に移るのに対し、並列処理は複数の処理を同時並行で行うため、特に計算負荷の高い処理において大幅な効率化が期待できます。
並列処理の種類
並列処理には、大きく分けて以下の2つの種類があります。
- データ並列処理: 同じ処理を複数のデータに対して同時に行う方式です。例えば、大量の画像データに対して同じフィルタ処理を適用する場合、各画像データを異なるプロセッサで処理することで高速化できます。
- タスク並列処理: 異なる処理を複数のプロセッサで同時に行う方式です。例えば、動画編集において、エンコード、エフェクト処理、レンダリングなどの異なるタスクを異なるプロセッサで実行することで、全体の処理時間を短縮できます。
並列処理の実現方法
並列処理を実現するためには、ハードウェアとソフトウェアの両面からの対応が必要です。
- ハードウェア: マルチコアCPU、GPU、FPGAなど、複数の処理ユニットを搭載したハードウェアを使用します。近年では、CPUに複数のコアを搭載することが一般的になり、より高度な並列処理が可能になっています。
- ソフトウェア: 並列処理をサポートするプログラミング言語(例:OpenMP, MPI, CUDA)や、並列処理を容易にするためのライブラリやフレームワークを使用します。これらのツールを用いることで、プログラマは複雑な並列処理の制御を意識せずに、効率的な並列プログラムを開発できます。
並列処理の課題
並列処理は、必ずしも常に性能向上に繋がるわけではありません。以下の課題を考慮する必要があります。
- オーバーヘッド: 処理の分割、データの共有、処理結果の統合など、並列処理特有のオーバーヘッドが発生します。このオーバーヘッドが大きすぎると、並列化の効果を打ち消してしまう可能性があります。
- 同期・競合: 複数の処理が同じデータにアクセスする場合、データの整合性を保つための同期処理が必要になります。同期処理が不適切だと、競合が発生し、処理が遅延したり、誤った結果が生じたりする可能性があります。
- プログラミングの複雑さ: 並列プログラムは、逐次プログラムに比べて設計やデバッグが難しく、高度なプログラミングスキルが求められます。
並列処理の応用例
並列処理は、様々な分野で応用されています。