パストレーシング(ぱすとれいしんぐ)
最終更新:2026/4/27
パストレーシングは、光の経路を逆算することで画像を生成するレンダリング手法である。
別名・同義語 モンテカルロレンダリング確率的レンダリング
ポイント
物理学に基づいた正確な光のシミュレーションが可能で、非常にリアルな画像を生成できる。計算コストが高いことが課題。
概要
パストレーシングは、コンピュータグラフィックスにおけるレンダリング手法の一つで、光の経路を追跡(トレース)することで画像を生成します。従来のレンダリング手法とは異なり、カメラからシーン内の各ピクセルに向けて光線を追跡し、その光線がシーン内のオブジェクトに反射・屈折する過程をシミュレーションします。
原理
パストレーシングの基本的な原理は、光の経路を逆算することにあります。カメラから発せられた光線が、シーン内のオブジェクトに当たった際に、そのオブジェクトの材質に応じて光が反射、屈折、吸収されます。この過程を再帰的に繰り返すことで、光が光源に到達するまでの経路を追跡し、その経路上の光のエネルギーを計算します。最終的に、各ピクセルの色を決定するために、追跡された光線のエネルギーを平均化します。
特徴
- 高いリアリティ: 光の物理的な挙動を正確にシミュレーションするため、非常にリアルな画像を生成できます。
- グローバルイルミネーション: 間接照明や反射、屈折などの効果を自然に表現できます。
- 計算コストが高い: 光の経路を追跡する処理は非常に計算負荷が高く、レンダリングに時間がかかる場合があります。
歴史
パストレーシングの概念は、1960年代に遡りますが、計算機の性能が十分でなかったため、実用化には至りませんでした。1986年にジェームズ・ケニグによって、現在のパストレーシングの基礎となるアルゴリズムが発表され、その後、計算機の性能向上に伴い、実用的なレンダリング手法として広く利用されるようになりました。