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活版印刷(かつばんいんさつ)

最終更新:2026/4/11

凸版にインクを付けて紙に圧印する印刷技術。文字や図像が紙に凹凸として現れるのが特徴。

別名・同義語 凸版印刷レタープレス

ポイント

活版印刷は、手作業による繊細な表現が可能で、独特の風合いを持つ印刷物を作り出すことができる。近年では、その希少性と芸術性から再び注目を集めている。

活版印刷の歴史

活版印刷の起源は、11世紀の中国における畢昇(ひっしょう)による泥活字の発明に遡るとされる。しかし、実用的な活版印刷技術として確立したのは、15世紀半ばのドイツにおけるヨハネス・グーテンベルクによる金属活字の発明である。グーテンベルクは、活字を組み合わせ、インクを塗って紙に圧印する方式を開発し、グーテンベルク聖書を印刷したことで知られる。

日本には、16世紀末に伝来し、当初はキリスト教の布教のために用いられた。その後、江戸時代には、仏教経典儒学書などの印刷に広く利用されるようになった。明治時代以降は、西洋の活版印刷技術が導入され、近代的な印刷産業の基盤となった。

活版印刷の仕組み

活版印刷は、凸版印刷の一種であり、文字や図を盛り上げた版(活字)を用いる。活字は、金属(鉛合金、アンチモンなど)や樹脂などで作られる。活字を組み合わせて版を構成し、インクを版に塗布した後、紙を版に押し付けて印刷する。

印刷に使用するインクは、油性インクが一般的である。油性インクは、粘度が高く、乾燥に時間がかかるが、印刷された文字や図像が鮮明で、耐久性があるという特徴がある。印刷機は、手動式の活版印刷機から、自動式の輪転活版印刷機まで、様々な種類がある。

活版印刷の特徴

活版印刷は、他の印刷技術と比較して、独特の風合いを持つ印刷物を作り出すことができる。活字が紙に圧印される際に生じる凹凸が、独特の質感を生み出す。また、インクの滲みや版のムラなどが、手作業による温かみのある表現を可能にする。

近年では、デジタル印刷技術の普及により、活版印刷の需要は減少している。しかし、活版印刷の持つ独特の風合いや芸術性から、再び注目を集めている。特に、名刺、招待状、書籍などの高級印刷物や、芸術作品の制作に用いられることが多い。

活版印刷の現状

活版印刷は、高度な技術と経験を必要とするため、熟練した職人の数が減少している。しかし、活版印刷の技術を継承し、新たな表現を追求する職人や工房も存在する。また、活版印刷の技術を体験できるワークショップや教室なども開催されており、活版印刷の魅力を広める活動が行われている。

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