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功利主義(こうりしゅぎ)

最終更新:2026/4/18

功利主義は、行為の道徳的価値を、その行為がもたらす幸福の総量によって判断する倫理学説である。

別名・同義語 有用主義結果主義

ポイント

最大多数の最大幸福を追求する思想であり、結果を重視する点で義務論と対照される。社会政策や倫理的判断の基準として用いられる。

概要

功利主義は、18世紀後半のイギリスでジェレミー・ベンサムによって体系化された倫理学説である。その基本的な考え方は、行為の正しさは、その行為がもたらす幸福の量によって決まるというものである。幸福とは、快や満足感であり、苦痛や不満の反対である。功利主義は、個人の幸福だけでなく、社会全体の幸福を重視する。そのため、最大多数の最大幸福を追求することが、功利主義の基本的な目標となる。

歴史

功利主義の起源は、古代ギリシャのエピクロス派に遡ることができる。エピクロス派は、快楽を人生の目的とすることを説いた。しかし、エピクロス派の快楽主義は、個人の快楽を追求するものであり、社会全体の幸福を重視する功利主義とは異なる。功利主義の直接的な先駆者としては、デイヴィッド・ヒュームが挙げられる。ヒュームは、道徳感情を重視し、社会全体の幸福を追求することを説いた。ベンサムは、ヒュームの思想を発展させ、功利主義を体系化し、社会改革の理論的根拠とした。

種類

功利主義には、いくつかの種類がある。ベンサムの功利主義は、行為功利主義と呼ばれる。行為功利主義は、個々の行為がもたらす幸福の総量を計算し、最も幸福をもたらす行為を選択する。一方、ルール功利主義は、特定のルールに従うことが、全体として最も幸福をもたらすと考える。ルール功利主義は、行為功利主義よりも実践的であり、社会規範の形成に役立つとされている。

批判

功利主義は、いくつかの批判にさらされている。第一の批判は、幸福の測定が困難であるというものである。幸福は、主観的なものであり、客観的に測定することができない。第二の批判は、少数者の権利が無視される可能性があるというものである。最大多数の最大幸福を追求する過程で、少数者の権利が侵害される可能性がある。第三の批判は、結果主義的な倫理観であるというものである。功利主義は、行為の結果を重視するが、行為そのものの道徳的な価値を無視する可能性がある。

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