意味記憶(いみきおく)
最終更新:2026/4/25
意味記憶とは、言葉の意味や概念を記憶する能力であり、語彙の理解や言語処理に不可欠である。
ポイント
意味記憶は、エピソード記憶とは異なり、特定の出来事と結びつかず、抽象的な知識として保存される。失語症などの言語障害において障害されることがある。
意味記憶とは
意味記憶は、言語的な知識や一般的な知識を長期的に保持する記憶システムです。単語の意味、事実、概念、規則などが含まれ、意識的に思い出すだけでなく、無意識的に言語理解や推論に影響を与えます。
エピソード記憶との違い
意味記憶は、個人的な経験や出来事と結びついたエピソード記憶とは異なります。エピソード記憶は「いつ、どこで、誰と」といった文脈情報を含みますが、意味記憶は文脈情報から切り離された抽象的な知識として保存されます。例えば、「東京は日本の首都である」という知識は意味記憶に属し、「先週東京に行った」という個人的な経験はエピソード記憶に属します。
意味記憶の神経基盤
意味記憶の神経基盤は、主に側頭葉、特に内側側頭葉に位置すると考えられています。海馬も意味記憶の形成と想起に重要な役割を果たしますが、エピソード記憶ほど直接的な関与はありません。また、前頭葉も意味記憶の組織化や検索に関与しています。
意味記憶の障害
意味記憶の障害は、失語症、認知症、脳損傷などの神経疾患によって引き起こされることがあります。意味性失語症は、意味記憶の障害によって単語の意味を理解したり、適切な単語を選択したりすることが困難になる状態です。また、アルツハイマー病などの認知症では、意味記憶が徐々に低下し、言葉の理解や記憶が困難になります。
意味記憶の研究
意味記憶の研究は、言語学、心理学、神経科学などの分野で進められています。近年では、脳画像技術を用いて意味記憶の神経基盤を解明したり、計算モデルを用いて意味記憶のプロセスをシミュレーションしたりする研究が行われています。