ストア分散スペクトル(すとあぶんさんすぺくとる)
最終更新:2026/4/24
ストア分散スペクトルは、光ファイバーや光導波路における分散特性を測定するための手法であり、時間分解能の高い光パルスを用いて分散パラメータを算出する。
別名・同義語 分散測定時間領域分光法
ポイント
この手法は、光通信システムの性能評価や光デバイスの特性評価に不可欠であり、特に超高速光通信システムの設計において重要な役割を果たす。
ストア分散スペクトルの概要
ストア分散スペクトル(SDS)は、光ファイバーや光導波路の群速度分散(GVD)や高次分散を精密に測定するための時間領域分光法です。従来の周波数領域分光法と比較して、高い時間分解能と感度を実現できます。
原理
SDSでは、まず、非常に短い光パルス(通常はフェムト秒パルス)を入力します。このパルスは、分散特性を持つ光ファイバー内を伝搬する際に、異なる波長成分が異なる速度で進むため、時間的に広がり(分散)ます。この時間的に広がったパルスを、高速な光検出器で観測し、そのスペクトルを解析することで、分散パラメータを算出します。
測定方法
SDSの測定には、通常、以下の手順が用いられます。
- パルス生成: フェムト秒レーザーなどを用いて、短い光パルスを生成します。
- 光ファイバーへの入力: 生成された光パルスを、測定対象の光ファイバーに入力します。
- パルス検出: 光ファイバーから出力された分散したパルスを、高速な光検出器で検出します。
- スペクトル解析: 検出されたパルスの時間波形をフーリエ変換し、スペクトルを解析します。スペクトルの形状から、分散パラメータを算出します。
特徴
- 高い時間分解能: フェムト秒パルスを用いるため、非常に短い時間スケールの分散特性を測定できます。
- 高い感度: 微弱な分散特性も検出できます。
- 簡便性: 測定装置の構成が比較的簡単です。
- 幅広い応用: 光ファイバー、光導波路、光デバイスなど、様々な光学系の分散特性測定に適用できます。
応用例
- 光通信システムの設計: 光ファイバーの分散特性を正確に把握し、光通信システムの伝送特性を最適化します。
- 光デバイスの特性評価: 光導波路や光スイッチなどの光デバイスの分散特性を評価し、性能向上に役立てます。
- 光ファイバーセンサの開発: 分散特性を利用した新しい光ファイバーセンサの開発に貢献します。