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中世哲学(ちゅうせいてつがく)

最終更新:2026/4/12

古代ギリシア・ローマ哲学とキリスト教神学が融合し、発展した、5世紀から15世紀頃までの哲学。

別名・同義語 中世思想スコラ哲学

ポイント

スコラ哲学が代表的であり、理性と信仰の調和を目指した。イスラム哲学やユダヤ哲学も重要な影響を与えた。

中世哲学の概観

中世哲学は、一般的に5世紀頃の古代哲学の衰退から、15世紀頃のルネサンスの勃興までを指す。この時代は、古代ギリシア・ローマ哲学の遺産が、キリスト教神学と出会い、融合・発展を遂げた時期である。初期中世、盛期中世、後期中世という段階に分けられることが多い。

初期中世哲学 (5世紀 - 10世紀)

初期中世は、古代哲学の継承とキリスト教神学の確立が主な特徴である。アウグスティヌス(354-430)は、新プラトン主義の影響を受けつつ、キリスト教の教義を体系化し、信仰と理性の関係を考察した。彼の著作は、中世哲学全体に大きな影響を与えた。ボエティウス(480-524)は、アリストテレスの論理学翻訳解説し、中世におけるアリストテレス研究の基礎を築いた。

盛期中世哲学 (11世紀 - 13世紀)

盛期中世は、アリストテレス哲学の再発見と、スコラ哲学の発展が特徴である。アリストテレスの著作がアラビア語を通してラテン語に翻訳され、西ヨーロッパに紹介された。トマス・アクィナス(1225-1274)は、アリストテレス哲学とキリスト教神学を統合し、スコラ哲学の頂点を極めた。彼は、理性と信仰は矛盾するものではなく、互いに補完し合うものであると主張した。また、アンセルムス(1033-1109)は、存在論的証明によって神の存在を論じた。

後期中世哲学 (14世紀 - 15世紀)

後期中世は、スコラ哲学の批判と、ルネサンスへの移行期である。ウィリアム・オッカム(1287-1347)は、スコラ哲学の複雑さを批判し、オッカムの剃刀(不要な仮定を避ける原則)を提唱した。彼は、経験を重視し、名目論的な立場をとった。また、マイモン・マイモニデス(1138-1204)は、ユダヤ教の神学とアリストテレス哲学を融合させ、中世哲学に大きな影響を与えた。ルネサンス期には、人文主義が台頭し、中世哲学は徐々に衰退していった。

イスラム哲学とユダヤ哲学の影響

中世哲学は、イスラム哲学やユダヤ哲学からも大きな影響を受けた。アリストテレスの著作は、アラビア語を通してラテン語に翻訳され、西ヨーロッパに紹介された。アヴィセンナ(980-1037)やアヴェロエス(1126-1198)などのイスラム哲学者は、アリストテレス哲学を解釈し、独自の哲学体系を構築した。彼らの著作は、中世ヨーロッパの哲学者に大きな影響を与えた。

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