SPONSORED

心理的安全性を(しんりてきあんぜんせい)

最終更新:2026/4/11

組織内で対人関係のリスクを恐れず、自らの意見や疑問、懸念を率直に表現できる状態。チームのパフォーマンス向上に不可欠な概念である。

別名・同義語 心理的安定性

ポイント

心理的安全性が高いチームでは、失敗を責めるのではなく学習の機会と捉える文化が醸成される。これにより、イノベーションの促進や早期の課題発見が可能となる。

概要

心理的安全性(Psychological Safety)とは、組織のメンバーが、自分の発言、質問、懸の表明、あるいは失敗を告白しても、他者から拒絶、罰、嘲笑、あるいは不当な評価を受けることがないと確信している状態を指す。この概念は、対人関係においてリスクを冒すことが許容される職場環境を意味する。

心理的安全性が確保された環境下では、メンバーは不安や恥といった感情を抑圧する必要がなくなり、本来の能力を最大限に発揮できる。対照的に、心理的安全性が低い環境では、他者からの批判を恐れて沈黙する者が増え、情報の隠蔽や集団思考(グループシンク)による判断の誤りが誘発されやすくなる。

主な特徴・機能

  • リスクを伴う発言や行動に対する許容性が高い。
  • 失敗を個人的な無能と見なさず、組織的な学習の機会と捉える。
  • 多様な意見や視点が歓迎され、建設的な議論が促進される。
  • メンバー間の信頼関係が強固であり、脆弱性をさらけ出すことが推奨される。
  • 建設的なフィードバックが活発に行われ、継続的な改善が図られる。

歴史・背景

心理的安全性の概念は、1990年代に組織心理学者エイミー・エドモンドソンが、医療チームのパフォーマンスを研究する過程で提唱した。当初は医療事故の研究から着想を得たが、その後、Googleのプロジェクト・アリストテレス(チームの効果性を高める要因を調査する研究)によって、高パフォーマンスチームの最も重要な共通基盤であることが広く世間に認知された。

社会的影響・応用事例

  • Google:社内の高業績チームを分析した結果、心理的安全性がチームの生産性を左右する最も重要な因子であると結論付けた。
  • 医療分野:手術室での心理的安全性を高めることで、チーム内のコミュニケーションが円滑化し、医療過誤の発生率が有意に低下した事例がある。
  • アジャイル開発ソフトウェア開発現場において、開発者がコードの欠陥を即座に報告できる環境を作ることで、開発サイクルの短縮と品質向上が達成されている。

関連概念

  • 集団思考(グループシンク):合意形成を優先するあまり、批判的検討が疎かになる集団の心理的傾向。心理的安全性の欠如と相関する。
  • 職務満足:労働者が自身の仕事や職場環境に対して抱く肯定的な態度。心理的安全性の向上は職務満足度の向上に寄与する。
  • 組織的レジリエンス:逆境や変化に対して組織が回復する力。心理的安全性がその基盤として機能する。

参考リンク

SPONSORED