ジャイナ教(じゃいなきょう)
最終更新:2026/4/12
インド起源の宗教で、アヒンサー(不殺生)を絶対的な倫理原則とし、輪廻からの解脱を目指す。
ポイント
ジャイナ教は、自力での解脱を重視し、厳格な戒律と修行によって精神的な浄化を図る宗教である。インドに根強い影響力を持つ。
ジャイナ教の概要
ジャイナ教は、紀元前6世紀頃にインドで成立した宗教であり、仏教と同時期に興隆した。創始者は、ルシャバ・ナータ(最初のティーラングカラ)とされ、その後、24人のティーラングカラ(教祖)が代々現れて教えを説いたとされる。特に、最後のティーラングカラであるマハーヴィーラ(紀元前599年頃 - 紀元前527年頃)が、ジャイナ教の教義を確立し、広く普及させたことで知られる。
ジャイナ教の教義
ジャイナ教の根本的な教義は、アヒンサー(不殺生)である。これは、一切の生きとし生けるものに対して暴力を行わないという原則であり、ジャイナ教徒の生活のあらゆる側面に影響を与える。アヒンサーの精神から、ジャイナ教徒は菜食主義を徹底し、昆虫や微生物を傷つけないように細心の注意を払う。また、嘘をつかない、盗まない、不倫をしない、所有欲を捨てるといった戒律も重視される。
ジャイナ教では、魂(ジーヴァ)は永遠不滅であり、輪廻転生を繰り返すとされる。魂は、カルマ(業)によって汚染され、そのカルマを浄化することによって解脱(モークシャ)が可能になると考えられている。カルマの浄化は、厳格な戒律を守り、苦行や瞑想を行うことによって達成される。
ジャイナ教の宗派
ジャイナ教は、大きく分けてスヴェータンバラ派とディガンバラ派の二つの宗派に分かれている。スヴェータンバラ派は、「白い衣を着る者たち」という意味で、比較的穏健な教えを説き、在家信徒の生活を重視する。一方、ディガンバラ派は、「裸の者たち」という意味で、より厳格な教えを説き、出家者は裸で生活する。両派は、教義や実践においていくつかの違いがあるが、アヒンサーの原則を共通して重視している。
ジャイナ教の現状
ジャイナ教は、主にインドに信者が存在し、その数は約600万人と推定されている。また、インドのディアスポラによって、世界各地にもジャイナ教のコミュニティが形成されている。ジャイナ教徒は、社会奉仕活動や慈善活動にも積極的に取り組んでおり、インド社会において重要な役割を果たしている。