環境史(かんきょうし)
最終更新:2026/4/25
環境史は、人間と自然環境との相互作用を歴史的に研究する学問分野である。
別名・同義語 生態史自然史
ポイント
自然環境が歴史に与えた影響、そして人間活動が環境に与えた影響を多角的に考察する。近年、地球規模の環境問題との関連から注目されている。
環境史の定義と範囲
環境史は、自然環境と人間社会の相互関係を歴史的視点から探求する学問である。従来の歴史学が人間社会の変遷を主な対象としていたのに対し、環境史は自然環境を歴史の重要な要素として捉え、両者の相互作用を分析する。その範囲は、気候変動、生態系の変化、資源の利用、環境汚染など、多岐にわたる。
環境史の成立と発展
環境史という学問分野が確立したのは、20世紀後半のことである。1960年代以降、環境問題への関心が高まるにつれて、歴史学においても自然環境との関係性を重視する研究が現れ始めた。アメリカの歴史学者アルフレッド・クロスビーの『コロンブスの交換』(1972年)は、環境史研究の先駆けとして知られる。日本では、1980年代から環境史の研究が本格化し、現在では多くの大学や研究機関で研究が行われている。
環境史の研究テーマ
環境史の研究テーマは非常に多様である。例えば、以下のようなものが挙げられる。
- 気候変動と歴史: 過去の気候変動が人間社会に与えた影響、また人間活動が気候変動に与えた影響を研究する。
- 森林と人間: 森林の利用、森林破壊、森林保全など、森林と人間との関係を研究する。
- 水資源と社会: 水資源の利用、水害、灌漑など、水資源と社会との関係を研究する。
- 環境汚染と健康: 環境汚染が人々の健康に与えた影響を研究する。
- 環境保護運動の歴史: 環境保護運動の起源、発展、そして社会への影響を研究する。
環境史の重要性
環境史の研究は、現代社会が抱える環境問題の解決に貢献する可能性がある。過去の環境と人間社会の相互作用を理解することで、現在の環境問題の根源を特定し、持続可能な社会の実現に向けた対策を講じることができる。