地誌(ちし)
最終更新:2026/4/11
特定の地域を対象に、自然・歴史・社会・文化などの諸事象を総合的に記述した書物や学問的記述。地理学における伝統的な地域記述の手法である。
ポイント
地誌とは、特定の地域について多角的な情報を網羅的にまとめた資料のことです。図書館分類や書誌データにおいて、地名や地域を主題とする資料を特定する標目としても重要です。
解説
概要
地誌は、特定の地域を対象とし、地形や気候などの自然環境から、産業、歴史、住民の生活習慣などの人文的要素までを網羅的に記述する学問的アプローチです。NDC(日本十進分類法)では290番台(地理)に分類され、地域ごとの個別の特性を総合的に明らかにすることを目的とします。
特徴
- 包括性: 特定の地域に関する多角的な情報を一元的に扱うため、地域の現状や歴史的背景を理解する統合的な基礎資料となります。
- 分類としての役割: 図書館等の資料整理においては、特定の土地に関する体系的な文献をまとめるための主題細目(例:[地名]—地誌)や統一タイトルへの細目として機能します。
留意点
- 情報の更新: 多岐にわたる分野を扱うため、統計データや現地の社会情勢の変化に応じて、継続的な情報の更新と再調査が必要です。
- 専門的区分: 一般的な「系統地理学」が自然や社会の法則性や普遍的なメカニズムを追求するのに対し、地誌は地域固有の個性に焦点を当てるという対照的な性格を持ちます。