リミットレンジ(りみっとれんじ)
最終更新:2026/4/27
リミットレンジは、金融工学におけるオプション取引の理論で用いられる、原資産価格変動の確率的な上限と下限を示す範囲である。
別名・同義語 価格限界レンジ
ポイント
ブラック・ショールズモデルなどのオプション価格決定モデルでは、原資産価格が一定期間内に到達しえない範囲として設定される。ボラティリティと満期までの期間に依存する。
リミットレンジとは
リミットレンジは、オプション取引の理論において、原資産価格が特定の期間内に到達しえないと仮定される範囲のことです。この概念は、原資産価格が瞬間的に無限大または負の無限大になる可能性を排除し、オプション価格の計算を現実的にするために導入されました。
理論的背景
リミットレンジは、主にブラック・ショールズモデルなどのオプション価格決定モデルで使用されます。これらのモデルでは、原資産価格の変動が幾何ブラウン運動に従うと仮定されますが、この仮定だけでは現実の市場を正確に反映できません。リミットレンジを導入することで、価格変動に上限と下限を設定し、モデルの精度を高めることができます。
計算方法
リミットレンジは、以下の要素に基づいて計算されます。
- 原資産価格 (S):現在の原資産価格
- ボラティリティ (σ):原資産価格の変動率
- 満期までの期間 (T):オプションの満期までの時間
上限と下限は、通常、以下の式で近似されます。
- 上限 (U) = S * exp(σ * sqrt(T))
- 下限 (L) = S * exp(-σ * sqrt(T))
実用上の注意点
リミットレンジは、あくまで理論的な概念であり、実際の市場では原資産価格がこの範囲を超えることもあります。しかし、オプション取引のリスク管理や価格評価を行う上で、重要な指標となります。特に、エキゾチックオプションなどの複雑なオプション取引においては、リミットレンジの考慮が不可欠です。
関連用語
- ブラック・ショールズモデル
- オプション価格
- ボラティリティ
- 幾何ブラウン運動