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ポリティカル・コレクトネス(ぽりてぃかる これくとねす)

/pəˌlɪtɪkl kəˈlɛktnəs/

最終更新:2026/4/11

人種、性別、宗教、身体的特徴などに基づく差別や偏見を排除し、公平で中立的な言語表現や社会的態度を求める規範的姿勢のこと。

別名・同義語 政治的正しさポリティカルコレクトネスPC

ポイント

社会的包摂を目指す倫理的指針である一方、過度な制限が表現の自由を萎縮させるという批判も併せ持つ多面的な概念です。

概要

ポリティカル・コレクトネス(Political Correctness、略称:PC)は、社会の中で特定の属性を持つ人々に対する差別的な言動を避け、公平性を担保しようとする意識や社会運動を指します。言語や表現が社会の価値観を形成するという考えに基づき、特定の集団を排除しない中立的な用語を選択することが重要視されます。

この概は単なる言葉遣いの修正にとどまらず、社会的な権力構造の是正を目的としています。歴史的に不当な扱いを受けてきたマイノリティに対して配慮を示すことは、インクルーシブ(包摂的)な社会を構築するための不可欠なプロセスとして、現代の公共空間において一定の規範的地位を確立しています。

主な特徴・機能

  • 言語の是正:人種・性別・障害等に関するステレオタイプを助長する用語を排除し、中立的な表現を推奨する。
  • 社会的包摂の促進:歴史的に周縁化されていた集団の声を可視化し、公正な機会の平等を求める。
  • 表現の倫理性評価:コンテンツや公的発言において、不特定多数への不快感や偏見を惹起しないかという観点が重視される。
  • 批判的議論:規範の強要が「ポリティカル・コレクトネスの過剰」として言論の自由との衝突を招くことも少なくない。

歴史・背景

1970年代から80年代のアメリカ合衆国の大学教育現場を中心に、「差別的な言葉遣いを是正しよう」とする運動として広まりました。90年代にはメディアを通じて全米、そして世界へと拡散し、特にメディア・教育・政治の分野での主要な規範となりました。当初は差別の撤廃を目的とした前向きな運動でしたが、次第に個人の発言を監視するような過剰な規制への反発も生じ、政治的な対立軸の一つとして定着しました。

社会的影響・応用事例

  • 公共広告やメディア表現:性別による役割固定観念を避けるため、職業名や家事の描写に配慮が行われるようになった。
  • 企業の採用・マーケティング:多様性(ダイバーシティ)を重視する企業文化の形成が推奨され、広告表現においても人種的・文化的多様性を反映する傾向が強まっている。
  • 学術・出版業界:教科書や出版物において、歴史的背景を考慮した用語の置き換え(例:「障害者」等の表記見直し)が進められている。

関連概念

  • ダイバーシティ(多様性):異なる背景を持つ人々が共存する状態を認め、価値を最大化する考え方。
  • インクルージョン(包摂):社会のあらゆる構成員が排除されず、参加の機会が確保されている状態。
  • 表現の自由:個人が自身の思想や意見を表明する権利。PCとの境界を巡り、常に議論の対象となる。

参考リンク

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