ベーシックインカム(べーしっくいんかむ)
最終更新:2026/4/12
全ての国民に対し、資産や就労の有無を問わず、生活に必要な現金を無条件かつ定期的に支給する社会保障政策。既存の社会保障制度の代替や補完など、多様なあり方が議論されている。
ポイント
生活保障の新たな枠組みとして、従来の選別的な社会保障制度に代わる「無条件かつ一律の支給」を基本原則とする。財源確保や労働意欲への影響が主な論点である。
解説
仕組み
ベーシックインカムは、個人の資産状況や就労の有無を問わず、全ての国民に対して一律の現金を給付する制度です。従来の社会保障制度と比較して、給付要件の審査コストや申請の手間を削減し、簡素化された仕組みで運営されることが特徴です。所得制限を設けない「普遍的給付」が基本設計となります。
メリット・課題
- メリット: 社会保障サービスの行政コスト削減、および貧困層に対する漏れのないセーフティネットの構築が挙げられます。また、労働の対価に依存しない最低限の生活水準の担保が期待されています。
- 課題: 全国民を対象とするため、膨大な財源を必要とすることから、増税や他の社会保障サービス(年金、医療、福祉など)の見直しが不可避となります。また、労働意欲への影響や、給付額と物価水準・インフレ率の相関性、既存の社会福祉の切り捨てによる格差拡大の懸念などが議論されています。
実用例
フィンランド、カナダ、オランダ、ケニアなどの国々において、限定的な対象者や地域を範囲とした社会実験が実施されています。これらの試みは、主に就労意欲への影響や健康状態、生活の質(ウェルビーイング)に対する調査を目的として行われており、完全な形での全国規模の導入例は現時点では存在しません。
同義語・別名: 基本所得[キホンショトク];ユニバーサル・ベーシックインカム[UBI];無条件給付