インストラクショナルデザイン(いんすとらくしょなるでざいん)
最終更新:2026/4/25
インストラクショナルデザインは、学習効果を最大化するために、学習内容や方法を体系的に設計するプロセスである。
別名・同義語 教育設計学習設計
ポイント
教育工学の基盤となる分野であり、学習者のニーズ分析から評価まで、一連の計画と開発を含む。効果的な学習環境の構築を目指す。
インストラクショナルデザインとは
インストラクショナルデザイン(ID)は、学習ニーズを分析し、学習目標を設定し、それらを達成するための最適な学習戦略、教材、評価方法を体系的に設計するプロセスです。単なる教材作成にとどまらず、学習者の特性、学習環境、利用可能なリソースなどを考慮し、学習効果を最大化することを目指します。
インストラクショナルデザインの歴史
IDの起源は、第二次世界大戦中の軍事訓練に遡ります。当時の訓練プログラムの効果が低いことを受け、学習心理学の知見を応用して訓練方法を改善する試みが始まりました。その後、1950年代にベンジャミン・ブルームが「学習目標分類学」を発表し、明確な学習目標の設定と評価の重要性を提唱したことで、IDは学問分野として確立されました。1960年代以降、教育テレビやプログラムド・インストラクションなどの新しい教育技術が登場し、IDはこれらの技術を効果的に活用するための理論的基盤を提供しました。
インストラクショナルデザインの主要なモデル
IDには、様々なモデルが存在しますが、代表的なものとして以下のものが挙げられます。
- ADDIEモデル: 分析(Analysis)、設計(Design)、開発(Development)、実施(Implementation)、評価(Evaluation)の5つの段階から構成される、最も一般的なIDモデルです。
- ASSUREモデル: 分析(Analyze learners)、設定(State objectives)、選択(Select methods, media, and materials)、利用(Utilize media and materials)、要求(Require learner participation)、評価(Evaluate and revise)の6つの段階から構成されるモデルです。
- Dick and Careyモデル: システム的アプローチに基づき、学習目標、学習分析、インストラクショナル戦略、評価、開発、実施の段階を経て、継続的な改善を目指すモデルです。
インストラクショナルデザインの応用分野
IDは、教育現場だけでなく、企業研修、eラーニング、医療トレーニングなど、様々な分野で応用されています。近年では、テクノロジーの進化に伴い、オンライン学習やモバイルラーニングなど、新しい学習環境に対応したIDの重要性が高まっています。