ポスト成長社会(ぽすとせいちょうしゃかい)
最終更新:2026/4/25
ポスト成長社会とは、経済成長を最優先とする社会からの転換を目指し、持続可能性や生活の質を重視する社会モデルを指す。
別名・同義語 脱成長社会持続可能な社会
ポイント
1970年代のオイルショック以降、環境問題や格差の拡大を背景に提唱され始め、経済成長至上主義からの脱却を促す考え方である。幸福度やウェルビーイングといった指標が重視される。
概要
ポスト成長社会は、従来の経済成長中心の社会システムが抱える問題点、すなわち環境破壊、資源の枯渇、格差の拡大、幸福度の停滞などを克服しようとする試みである。経済成長を否定するのではなく、経済成長を目的ではなく手段と捉え、社会の持続可能性と人々の幸福度を向上させることを優先する。
歴史的背景
ポスト成長社会という概念は、1970年代のオイルショックを契機に、経済成長の限界が認識され始めたことから生まれた。オイルショックは、資源の有限性や環境問題への関心を高め、経済成長至上主義への批判を強めた。1980年代には、環境問題に関する国際的な議論が活発化し、持続可能な開発の概念が提唱された。2008年のリーマンショック以降、経済成長の鈍化や格差の拡大が深刻化し、ポスト成長社会への関心が再び高まっている。
主要な考え方
ポスト成長社会の主要な考え方としては、以下の点が挙げられる。
- 持続可能性: 環境への負荷を最小限に抑え、将来世代のニーズを損なわない社会の実現。
- 生活の質: 物質的な豊かさだけでなく、精神的な充足感や社会的なつながりを重視。
- 多様性: 単一的な価値観にとらわれず、多様な生き方や働き方を尊重。
- 地域社会: 地域経済の活性化や地域コミュニティの再生を重視。
- ウェルビーイング: 個人の幸福度や社会全体の幸福度を向上させることを目標。
課題と展望
ポスト成長社会の実現には、多くの課題が存在する。経済成長に依存してきた社会システムからの転換は容易ではなく、新たな経済モデルや社会システムの構築が必要となる。また、ポスト成長社会の具体的な姿や評価指標についても、まだ明確な合意が得られていない。しかし、持続可能な社会の実現や人々の幸福度向上という目標に向けて、ポスト成長社会への移行は不可避であると考えられる。
関連用語
- 持続可能な開発
- ウェルビーイング
- 脱成長
- 循環型経済