貿易政策(ぼうえきせいさく)
最終更新:2026/4/25
貿易政策は、国家が自国の貿易を促進または制限するために実施する一連の政府措置である。
ポイント
貿易政策は、関税、輸入割当、輸出補助金など、様々な手段を用いて実施され、経済成長や雇用に影響を与える。
貿易政策の概要
貿易政策は、国家が国際貿易に対して行う様々な介入措置の総称です。その目的は、自国の経済利益を最大化することにあります。貿易政策は、関税、輸入割当、輸出補助金、為替レート操作など、多岐にわたる手段を用いて実施されます。
貿易政策の種類
貿易政策は、大きく分けて自由貿易政策と保護貿易政策の二つに分類されます。
- 自由貿易政策: 関税や輸入制限を撤廃し、国際貿易を自由化する政策です。比較優位の原則に基づき、各国が最も得意とする分野に特化することで、全体的な経済効率を高めることを目指します。
- 保護貿易政策: 関税や輸入割当を課し、国内産業を保護する政策です。国内産業の育成、雇用維持、安全保障などを目的とします。
貿易政策の歴史
貿易政策の歴史は、重商主義時代に遡ります。重商主義は、16世紀から18世紀にかけてヨーロッパで主流となった経済思想であり、国家の富は金銀の蓄積によって決まると考えられていました。そのため、輸出を奨励し、輸入を制限する政策が採用されました。
19世紀には、自由貿易の時代が到来しました。アダム・スミスの『国富論』などの影響を受け、各国は関税を撤廃し、自由貿易を推進するようになりました。しかし、20世紀に入ると、世界恐慌や第二次世界大戦などの影響を受け、保護貿易主義が台頭しました。
第二次世界大戦後、ガット(GATT)が設立され、自由貿易体制の再構築が進められました。ガットは、関税の引き下げや貿易障壁の撤廃を促し、国際貿易の拡大に貢献しました。その後、ガットは世界貿易機関(WTO)に発展し、貿易紛争の解決や貿易ルールの策定など、より幅広い活動を行うようになりました。
近年の貿易政策の動向
近年、保護貿易主義の動きが再び強まっています。アメリカのトランプ政権は、自国の産業を保護するために、中国などとの間で関税引き上げなどの措置を講じました。また、イギリスのEU離脱(ブレグジット)も、貿易政策に大きな影響を与えています。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックも、貿易政策に影響を与えています。各国は、医療物資の確保やサプライチェーンの強化のために、貿易政策を見直す動きを見せています。