クラウドファンディング(くらうど ふぁんでぃんぐ)
最終更新:2026/4/11
インターネットを介して不特定多数の個人から少額ずつ資金を調達する手法。起案者が掲げたプロジェクトに対し、支援者が金銭を提供することで資金循環を生む金融モデルである。
別名・同義語 群衆的資金調達
ポイント
従来の銀行融資や投資家による資金調達とは異なり、共感やリターンを軸としたコミュニティ型の資金調達手段である。個人のアイディア実現を可能にする民主的な金融ツールとして機能している。
概要
クラウドファンディング(Crowdfunding)とは、「群衆(Crowd)」と「資金調達(Funding)」を組み合わせた造語である。インターネット上に専用プラットフォームを構築し、起案者が自身のプロジェクトや事業内容を公開することで、共感した不特定多数の支援者から広く資金を集める仕組みである。
本手法は、資金力のない個人やスタートアップ企業が、金融機関の審査や厳しい担保要件を介さずに資金を獲得できる点に最大の利点がある。同時に、支援者にとっては新しい製品の先行購入や体験型リターンの獲得、プロジェクトの応援を通じた社会的貢献といった多様な価値提供が行われる。
主な特徴・機能
- 少額投資の実現:少額から支援が可能であり、資金調達のハードルを大幅に下げている。
- 市場調査の代行:プロジェクト公開によって、市場の需要や反応を事前に検証できる。
- コミュニティ形成:支援者との直接的な交流を通じ、熱量の高い顧客基盤やファン層を構築できる。
- リターンの多様性:金銭的還元だけでなく、物品の寄贈や体験、社会的価値の実現といった非金銭的な報酬も含まれる。
歴史・背景
クラウドファンディングの起源は、1997年に英国のロックバンドがファンの寄付によってツアー費用を捻出した事例とされる。2000年代後半に入ると、米国で「Kickstarter」や「Indiegogo」といった専門プラットフォームが誕生し、デジタル技術の普及とともに世界的な市場拡大を見せた。日本では2011年の東日本大震災以降、被災地支援やソーシャルビジネスへの活用が急速に進み、法改正(金融商品取引法等)を経て投資型クラウドファンディングも一般化した。
社会的影響・応用事例
- 製品開発:先行予約販売型により、量産前の製造原価を調達しつつ市場のフィードバックを得る製造業事例。
- 地域創生:古民家の再生や地域の特産品開発など、地方自治体や市民団体による地域課題解決型事例。
- ソーシャルイノベーション:災害被災地への緊急支援や、社会的に意義のある研究開発を個人の寄付で支える事例。
関連概念
- ソーシャルレンディング:不特定多数から集めた資金を、企業への融資という形式で運用する手法。
- フィンテック(FinTech):金融と技術を組み合わせた革新的なサービス全体を指す包括的用語。
- エンジェル投資:創業初期の起業家に対して、比較的大きな個人資産を投資する手法。