グラウンデッドセオリー(ぐらうんでっどせおりー)
最終更新:2026/4/25
グラウンデッドセオリーは、データから理論を構築する質的研究のアプローチである。
別名・同義語 質的研究帰納的理論構築
ポイント
既存の理論に依拠せず、インタビューや観察などのデータ分析を通じて概念を抽出し、理論を生成する点が特徴である。帰納的推論に基づいている。
グラウンデッドセオリーとは
グラウンデッドセオリー(Grounded Theory)は、社会学者のバーニー・グラスナーとアンセルム・ストラスによって1960年代に開発された質的研究の方法論である。既存の理論や仮説から出発するのではなく、収集したデータ(インタビュー記録、観察記録、文書など)を詳細に分析し、そこから概念やカテゴリーを抽出し、それらを相互に関連付けながら理論を構築していく。このアプローチは、特に現象に対する既存の知識が乏しい場合や、新たな視点から現象を理解したい場合に有効である。
グラウンデッドセオリーのプロセス
グラウンデッドセオリーの研究プロセスは、一般的に以下の段階を経て進行する。
- データ収集: インタビュー、観察、文書分析など、研究対象に関するデータを収集する。
- オープンコーディング: 収集したデータから、意味のあるキーワードやフレーズを抽出し、ラベル(コード)を付与する。この段階では、データに先入観を持たずに、可能な限り多くのコードを生成することが重要である。
- 軸コーディング: オープンコーディングで生成されたコードを比較し、カテゴリーを形成する。カテゴリー間の関係性を明らかにし、中心的なカテゴリー(コアカテゴリー)を特定する。
- 選択コーディング: コアカテゴリーを中心に、他のカテゴリーとの関係性を統合し、理論を構築する。理論は、データに基づいて検証され、必要に応じて修正される。
グラウンデッドセオリーの種類
グラウンデッドセオリーには、いくつかのバリエーションが存在する。代表的なものとして、古典的グラウンデッドセオリー、ストラス型グラウンデッドセオリー、コンスタント比較法などが挙げられる。これらのバリエーションは、データの収集方法、分析方法、理論の構築方法などに違いがある。
グラウンデッドセオリーの応用
グラウンデッドセオリーは、社会学、教育学、看護学、経営学など、幅広い分野で応用されている。例えば、患者の病気体験、教師の授業実践、組織の意思決定プロセスなど、複雑な社会現象を理解するための有効なツールとして活用されている。