説話(せつわ)
最終更新:2026/4/11
口承や書承により語り継がれてきた物語の総称。神話、伝説、昔話、仏教説話などを広く含み、文学的価値や歴史的資料として研究される物語形式。
ポイント
説話は、神話から世俗的な物語まで多岐にわたる伝承文学の総称です。文学、歴史、民俗学の多角的な研究対象として重要な位置を占めています。
解説
仕組み
説話は、特定の共同体や文化圏において共有される物語形式です。口承として発生したものが書物に記録(説話集など)されることで固定化されるケースと、口承として変容し続けるケースがあります。神話のような壮大な物語から、日常的な教訓話や奇談まで多岐にわたります。
特徴と意義
- 文学・歴史的価値: 文学作品としての芸術性のみならず、当時の人々の信仰、道徳観、社会状況を読み解く歴史資料としての側面を持ちます。特に日本文学においては『日本霊異記』や『今昔物語集』などが代表的です。
- 分析の視点: 民俗学的には「伝承」として捉えられ、その伝播や変容が研究対象となります。また、文学研究においては物語の構造や翻案のプロセスが詳細に検討されます。
課題
口承性が強い性質上、創作されたフィクションと事実(史実)の境界が曖昧な場合が多く、史実性を証明するための資料としては、背景知識を用いた慎重な考証が不可欠です。
実用例
図書館分類においては、文学(説話文学)として「913.6」等に分類されるほか、民俗資料としては「388」に分類されるなど、文脈に応じて複数の領域で活用されています。
同義語・別名: 説話文学(広義)