EKF(えーけーえふ)
最終更新:2026/4/27
EKFは、拡張カルマンフィルタの略称であり、非線形システムの状態推定に用いられる再帰的なフィルタである。
別名・同義語 拡張カルマンフィルタExtended Kalman Filter
ポイント
カルマンフィルタを非線形システムに適用するため、ヤコビアン行列を用いて線形化を行う。ロボティクスや制御工学で広く利用されている。
概要
拡張カルマンフィルタ(EKF)は、カルマンフィルタを非線形システムの状態推定に適用したものである。カルマンフィルタは線形ガウスシステムに対して最適な推定を行うが、現実のシステムは多くの場合非線形である。EKFは、非線形関数を線形化することでカルマンフィルタの枠組みを適用する。
原理
EKFは、以下の手順で状態推定を行う。
- 予測ステップ: 前の状態推定値とシステムモデルを用いて、現在の状態を予測する。この際、非線形な状態遷移モデルを線形化するために、ヤコビアン行列を用いる。
- 更新ステップ: センサーからの観測値を用いて、予測された状態を修正する。観測モデルも非線形であるため、同様にヤコビアン行列を用いて線形化する。
- 共分散行列の更新: 推定誤差の共分散行列を更新し、推定の確度を評価する。
ヤコビアン行列
ヤコビアン行列は、非線形関数の線形近似を行うための行列である。状態遷移モデルや観測モデルの各点におけるヤコビアン行列を計算し、線形化を行う。
利点と欠点
利点:
- 非線形システムに適用可能
- 計算コストが比較的低い
- 実装が比較的容易
欠点:
- 線形化誤差の影響を受けやすい
- 発散する可能性がある
- 高次元システムでは計算コストが増大する
応用例
EKFは、以下のような分野で広く利用されている。