遺伝マーカー(いでんまーかー)
最終更新:2026/4/22
遺伝マーカーとは、染色体上の特定の場所に存在する、遺伝的な特徴を識別するためのDNA配列のことである。
別名・同義語 遺伝子マーカー遺伝的マーカー
ポイント
遺伝マーカーは、遺伝子疾患の特定や、家系図の解析、個体識別などに利用される。近年では、ゲノムワイド関連解析(GWAS)にも活用されている。
遺伝マーカーとは
遺伝マーカーは、ゲノム(全遺伝情報)上に存在する、個体間で多型(変異)を示すDNA配列のことです。これらの多型は、特定の遺伝子疾患や形質と関連していることがあり、遺伝研究において重要な役割を果たします。
遺伝マーカーの種類
遺伝マーカーには、様々な種類があります。
- RFLP (制限酵素切断多型):制限酵素によるDNA切断パターンが個体間で異なるもの。
- マイクロサテライト (短反復配列):短いDNA配列が繰り返し並んだ領域で、繰り返し回数が個体間で異なるもの。
- SNP (一塩基多型):DNA配列中の1つの塩基が個体間で異なるもの。最も一般的な遺伝マーカー。
- CNV (コピー数多型):DNA配列のコピー数が個体間で異なるもの。
遺伝マーカーの利用
遺伝マーカーは、以下のような目的で利用されます。
- 遺伝子疾患の特定:特定の遺伝マーカーと遺伝子疾患との関連性を調べることで、疾患の原因遺伝子を特定したり、疾患のリスクを評価したりすることができます。
- 家系図の解析:遺伝マーカーを用いて家系図を作成し、遺伝的なつながりを明らかにすることができます。
- 個体識別:個体ごとに異なる遺伝マーカーの組み合わせを利用して、個体を識別することができます(DNA鑑定など)。
- ゲノムワイド関連解析 (GWAS):ゲノム全体にわたる多数の遺伝マーカーと特定の形質との関連性を調べることで、形質に関与する遺伝子を特定することができます。
- 育種:動植物の育種において、望ましい形質を持つ個体を選抜するために利用されます。
遺伝マーカー研究の進展
近年、次世代シーケンシング技術の発展により、より多くの遺伝マーカーを効率的に解析することが可能になりました。これにより、遺伝子疾患の原因解明や、個人の遺伝的な特性の理解が深まっています。