個別化医療(こべつかいりょう)
/ko̞be̞t͡su ka̠iɾʲo̞ː/
最終更新:2026/4/11
個々の遺伝子情報や環境要因などの詳細なデータを解析し、患者一人ひとりに最適な予防・診断・治療を提供する医療。プレシジョン・メディシン(精密医療)とも呼ばれる。
ポイント
従来の「平均的な患者」を対象とした医療から脱却し、個別のデータに基づいて疾患のメカニズムを特定し、より精度の高い医療を実現することを目指す。
個別化医療(Personalized Medicine)
個別化医療とは、従来の「平均的な患者」を想定した画一的な治療から脱却し、患者個人の遺伝子情報、バイオマーカー、生活習慣、環境要因などを詳細に分析することで、その人に最も適した予防法や治療法を選択する医療アプローチです。
主な特徴と技術的背景
- ゲノム解析の活用: 次世代シーケンサー(NGS)技術の発展により、特定の疾患に関連する遺伝子変異を短時間かつ低コストで特定できるようになりました。
- コンパニオン診断: 特定の薬剤がその患者に有効かどうかを、治療前に遺伝子検査等で判定する診断手法です。
- 分子標的薬: がん細胞の特定の分子を狙い撃ちする薬剤の使用において、個別化医療の重要性は極めて高まっています。
メリットと課題
- メリット: 治療効果の最大化、副作用の低減、不要な薬剤投与の回避による医療経済的な効率化が期待されます。
- 課題: 遺伝子情報の取り扱いにおける倫理的・法的なプライバシー保護、膨大なデータ解析に必要な専門的技術の確保、高額な診断・治療コストなどが挙げられます。
近年では、より広い意味での患者の背景を包括する「プレシジョン・メディシン(精密医療)」と同義で用いられることも多くなっています。