準実験(じゅんじっけん)
最終更新:2026/4/25
準実験とは、実験群と統制群を無作為に割り当てることが困難な状況下で行われる実験研究のこと。
別名・同義語 擬似実験外的妥当性の高い実験
ポイント
実験と観察研究の中間に位置づけられ、因果関係の推測には限界があるものの、実験研究に近い形で変数間の関連性を調べることができる。
概要
準実験は、真の実験研究における厳密な条件、特に参加者の無作為な割り当てが倫理的、現実的、または技術的な理由で満たされない場合に用いられる研究手法です。そのため、実験研究と比較して、交絡変数の影響を受けやすく、因果関係の特定が困難になる場合があります。
種類
準実験には、いくつかの種類があります。
- 非同等統制群デザイン: 実験群と統制群が事前に存在し、無作為に割り当てられていない場合に使用されます。例えば、ある学校で新しい教育プログラムを導入し、別の学校を統制群として比較する研究などが該当します。
- 時系列デザイン: ある事象が発生する前後のデータを継続的に収集し、変化を観察するデザインです。例えば、ある政策が導入される前後の犯罪発生率の変化を分析する研究などが該当します。
- 回帰不連続デザイン: ある閾値に基づいて介入が行われ、閾値付近のデータを用いて効果を評価するデザインです。例えば、試験の点数が一定以上であれば奨学金が支給される場合、閾値付近の学生の成績変化を分析する研究などが該当します。
利点と欠点
利点:
- 現実の問題に対して、実験研究よりも柔軟に対応できる。
- 倫理的な制約がある場合でも、研究を進めることができる。
欠点:
- 交絡変数の影響を受けやすく、因果関係の特定が困難。
- 結果の一般化可能性が低い場合がある。
注意点
準実験を行う際には、交絡変数の影響を最小限に抑えるための工夫が必要です。例えば、統計的な手法を用いて交絡変数を調整したり、複数の統制群を設定したりすることが考えられます。また、結果の解釈には慎重を期し、因果関係を断定する際には注意が必要です。