熱応力(ねつおうりょく)
最終更新:2026/4/22
熱応力とは、温度変化によって部材内に生じる応力を指す。
別名・同義語 熱歪み温度応力
ポイント
熱応力は、材料の熱膨張率や拘束条件によって大きさが変化し、破壊の原因となることがある。
熱応力とは
熱応力は、部材に温度変化が生じた際に、その部材の拘束条件によって変形が抑制される場合に発生する応力です。温度変化によって部材が膨張または収縮しようとするのに対し、外部からの拘束や部材自身の形状によって変形が妨げられることで、内部に力が蓄積されます。この蓄積された力が熱応力となります。
熱応力の発生原因
熱応力の主な発生原因は以下の通りです。
- 温度勾配: 部材内部に温度差が存在する場合、膨張・収縮の度合いが場所によって異なるため、応力が発生します。
- 拘束条件: 部材が固定端や他の部材と強固に結合されている場合、自由な膨張・収縮が妨げられ、応力が発生します。
- 材料の熱膨張率: 異なる材料を組み合わせた複合材料では、それぞれの材料の熱膨張率の違いによって応力が発生します。
熱応力の種類
熱応力は、拘束条件や温度変化のパターンによって、様々な種類に分類されます。
- 単純熱応力: 部材全体が均一に温度変化した場合に発生する応力。
- 複合熱応力: 部材内部に温度勾配が存在する場合や、複数の拘束条件が同時に作用する場合に発生する応力。
- 残留熱応力: 冷却などの過程で発生し、部材内部に残留する応力。
熱応力の計算
熱応力は、材料のヤング率、熱膨張係数、温度変化、拘束条件などを考慮して計算されます。一般的な計算式は以下の通りです。
σ = EαΔT
ここで、σは熱応力、Eはヤング率、αは熱膨張係数、ΔTは温度変化を表します。
熱応力対策
熱応力による破壊を防ぐためには、以下の対策が有効です。
- 材料の選定: 熱膨張率の低い材料や、熱応力に対する耐性の高い材料を選定する。
- 設計の工夫: 部材の形状や拘束条件を工夫し、熱応力の発生を抑制する。
- 温度制御: 部材の温度変化を抑制する。
- 熱処理: 残留熱応力を除去する。