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酸化連鎖反応(さんかれんさはんのう)

最終更新:2026/4/22

酸化連鎖反応は、ミトコンドリア内膜で行われる、電子伝達体を経由した一連の酸化還元反応であり、ATP合成のエネルギー源となる。

別名・同義語 電子伝達系呼吸鎖

ポイント

この反応は、酸素を最終電子受容体とし、エネルギーを段階的に放出することで、効率的にATPを生成する。

酸化連鎖反応の概要

酸化連鎖反応(Electron Transport Chain, ETC)は、生物の細胞呼吸において、エネルギーを生成するための重要なプロセスです。主にミトコンドリアの内膜で行われ、一連のタンパク質複合体(複合体I~IV)と、補酵素Q、シトクロムcなどの電子伝達体によって構成されています。

反応の仕組み

  1. 電子の供給: NADHやFADH2といった還元型補酵素から電子が供給されます。これらの補酵素は、解糖系やクエン酸回路などの前段階の代謝経路で生成されます。
  2. 電子伝達: 供給された電子は、複合体Iから複合体IVへと、電子伝達体を介して順次伝達されます。この過程で、電子はエネルギーを失い、そのエネルギーを利用してプロトン(H+)がミトコンドリア内膜を挟んで膜間腔へと輸送されます。
  3. プロトン勾配の形成: プロトンの膜間腔への輸送によって、膜間腔とマトリックス(ミトコンドリア内膜の内側の空間)の間にプロトン濃度勾配が形成されます。
  4. ATP合成: プロトン勾配は、ATP合成酵素(ATPシンターゼ)を駆動し、ADPとリン酸からATPを合成します。このATP合成の過程を化学浸透と呼びます。
  5. 最終電子受容体: 最終的に、電子は酸素に渡され、水が生成されます。酸素は、酸化連鎖反応における最終的な電子受容体として機能します。

各複合体の役割

  • 複合体I (NADH-Qレダクターゼ): NADHから電子を受け取り、補酵素Qに渡します。
  • 複合体II (コハク酸デヒドロゲナーゼ): クエン酸回路で生成されたFADH2から電子を受け取り、補酵素Qに渡します。
  • 複合体III (Q-シトクロムcレダクターゼ): 補酵素Qから電子を受け取り、シトクロムcに渡します。
  • 複合体IV (シトクロムcオキシダーゼ): シトクロムcから電子を受け取り、酸素に渡して水を生成します。

酸化連鎖反応の重要性

酸化連鎖反応は、細胞呼吸の中心的な役割を担い、生命維持に必要なエネルギー(ATP)を効率的に生成します。このプロセスが阻害されると、エネルギー不足となり、細胞機能が低下します。

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