ダークマター(だーくまーたー)
最終更新:2026/4/25
ダークマターは、電磁波と相互作用せず、直接観測できない未知の物質であり、宇宙の質量の大部分を占めている。
ポイント
ダークマターの存在は、銀河の回転曲線や重力レンズ効果などの観測事実から示唆されており、宇宙の構造形成に重要な役割を果たしていると考えられている。
ダークマターとは
ダークマター(暗黒物質)は、光を放出、吸収、反射しないため、電磁波では直接観測することができない未知の物質です。その存在は、可視光で観測できる物質(恒星、ガスなど)だけでは説明できない、宇宙の様々な現象から推測されています。
ダークマターの証拠
銀河の回転曲線
銀河の回転速度を測定した結果、銀河の外縁部にある星々の回転速度が、可視物質の質量から予測される速度よりも速いことがわかっています。これは、可視物質以外に、銀河全体を覆うように分布する大量のダークマターが存在することを示唆しています。
重力レンズ効果
重力レンズ効果とは、重力によって光が曲げられる現象です。遠方にある天体からの光が、手前にある銀河団などの重力によって曲げられ、像が歪んだり、複数に見えたりします。この重力レンズ効果の観測から、銀河団の質量が、可視物質の質量よりもはるかに大きいことがわかっています。
宇宙マイクロ波背景放射
宇宙マイクロ波背景放射(CMB)は、宇宙誕生直後の名残の光です。CMBの観測から、宇宙全体の物質密度が、可視物質の密度よりもはるかに大きいことがわかっています。
ダークマターの候補
ダークマターの正体はまだ解明されていませんが、様々な候補が提案されています。
- WIMP(Weakly Interacting Massive Particle): 弱い相互作用をする重い粒子。
- アクシオン: 非常に軽い粒子。
- ニュートラリーノ: 超対称性理論で予言される粒子。
- 原始ブラックホール: 宇宙初期に生成された小さなブラックホール。
これらの候補を検証するために、世界中で様々な実験が行われています。
ダークマターの研究の現状
ダークマターの直接検出実験、間接検出実験、加速器実験など、様々なアプローチでダークマターの探索が行われています。しかし、現在までにダークマターの決定的な証拠は見つかっていません。今後の研究によって、ダークマターの正体が明らかになることが期待されています。