マイクロバイオーム(まいくろばいおーむ)
最終更新:2026/4/19
マイクロバイオームは、特定の環境に生息する微生物群集と、その遺伝子、およびそれらが相互に及ぼす影響の総体を指す。
ポイント
近年、マイクロバイオームが健康や環境に与える影響が注目されており、医学、農業、環境科学など幅広い分野で研究が進められている。
マイクロバイオームの概要
マイクロバイオームは、細菌、古細菌、真菌、ウイルスなどの微生物から構成され、その多様性は環境によって大きく異なる。人間のマイクロバイオームは、皮膚、消化管、呼吸器など、体の様々な部位に存在し、宿主との共生関係を築いている。
人間のマイクロバイオーム
人間の消化管マイクロバイオームは、食物の消化吸収を助けるだけでなく、免疫系の発達や維持、ビタミンの合成、病原体の排除など、様々な生理機能に関与している。腸内細菌叢のバランスが崩れると、炎症性腸疾患、肥満、糖尿病、アレルギーなどの疾患リスクが高まることが知られている。
環境マイクロバイオーム
土壌マイクロバイオームは、植物の成長を促進し、栄養循環を助ける重要な役割を担っている。海洋マイクロバイオームは、地球の炭素循環に大きく影響を与え、気候変動の緩和にも貢献している。
マイクロバイオーム研究の進展
次世代シーケンシング技術の発展により、マイクロバイオームの組成や機能を解析することが可能になり、マイクロバイオーム研究は飛躍的に進展している。メタゲノミクス、メタトランスクリプトミクス、メタプロテオミクスなどのオミクス技術を組み合わせることで、マイクロバイオームの複雑な生態系をより深く理解することができるようになっている。
マイクロバイオームの応用
マイクロバイオームの知識は、プロバイオティクスやプレバイオティクスの開発、糞便移植療法、精密医療など、様々な応用分野に活用されている。また、農業分野では、植物の病害抵抗性を高めるための微生物資材の開発や、土壌の健康を改善するための微生物肥料の開発が進められている。