ゲノム編集(げのむへんしゅう)
最終更新:2026/4/25
ゲノム編集は、特定のDNA配列を正確に改変する技術であり、遺伝子治療や育種への応用が期待されている。
別名・同義語 遺伝子編集ゲノム改変
ポイント
従来の遺伝子組み換え技術とは異なり、ゲノム編集は既存の遺伝子を直接書き換えるため、より精密な遺伝子操作が可能となる。
ゲノム編集の概要
ゲノム編集とは、生物のゲノム(全遺伝情報)の特定の場所を、分子生物学的な技術を用いて意図的に改変する技術の総称です。近年、CRISPR-Cas9システムと呼ばれる、簡便かつ高効率なゲノム編集技術が開発され、急速に普及しています。
ゲノム編集の仕組み
CRISPR-Cas9システムは、細菌がウイルスから自身を守るために獲得した防御機構を応用したものです。Cas9と呼ばれる酵素が、RNAのガイドによってゲノム上の特定の配列を認識し、その場所を切断します。細胞は切断されたDNAを修復しようとしますが、その際に意図的に設計されたDNA配列を組み込むことで、ゲノムを改変することができます。
ゲノム編集の応用
ゲノム編集は、様々な分野での応用が期待されています。
- 遺伝子治療: 遺伝性疾患の原因となる遺伝子を修復することで、疾患の治療を目指します。
- 育種: 農作物の収量や品質を向上させたり、病害虫に強い品種を開発したりすることができます。
- 創薬: 疾患モデル動物を作成し、新薬の開発を加速することができます。
- 基礎研究: 遺伝子の機能を解明し、生命現象の理解を深めることができます。
ゲノム編集の倫理的課題
ゲノム編集技術は、その可能性の反面、倫理的な課題も抱えています。特に、ヒトの生殖細胞系列(卵子や精子)を編集した場合、その影響は次世代に受け継がれるため、慎重な議論が必要です。また、ゲノム編集技術の悪用を防ぐための規制やガイドラインの整備も重要な課題となっています。