生態ネットワーク(せいたいねっとわーく)
最終更新:2026/4/25
生態ネットワークは、生物種間の相互作用を模式的に表したもので、食物連鎖や競争、共生などの関係性を示す。
別名・同義語 生態系ネットワーク生物間相互作用ネットワーク
ポイント
生態ネットワークの分析は、生態系の安定性や種の存続に影響を与える要因の理解に役立つ。近年、複雑ネットワーク理論との関連で研究が進んでいる。
生態ネットワークとは
生態ネットワーク(Ecological network)は、生態系における生物種間の相互作用をグラフ理論を用いて表現したものである。各生物種をノード(頂点)とし、種間の相互作用(例:捕食、被食、共生、競争など)をエッジ(辺)として表現する。これにより、生態系全体の構造と機能、およびその動態を視覚的に理解することが可能となる。
生態ネットワークの種類
生態ネットワークには、相互作用の種類によって様々な種類が存在する。
- 食物網(Food web): 生物が何を食べるか、または何に食べられるかという捕食・被食関係を表すネットワーク。
- 相互作用網(Interaction web): 捕食・被食関係に加えて、共生、競争、寄生など、より広範な生物間の相互作用を表すネットワーク。
- 植物-動物相互作用ネットワーク(Plant-animal interaction network): 植物と動物間の相互作用(例:受粉、種子散布、草食)を表すネットワーク。
生態ネットワークの分析
生態ネットワークの分析には、ネットワーク理論の様々な指標が用いられる。例えば、
- 次数(Degree): あるノードに接続されているエッジの数。種が関与する相互作用の数を示す。
- 媒介中心性(Betweenness centrality): あるノードが他の2つのノード間の最短経路に含まれる割合。生態系における種の影響力を示す。
- クラスタ係数(Clustering coefficient): あるノードの隣接ノード同士がどれだけ互いに接続されているか。生態系のモジュール構造を示す。
これらの指標を用いることで、生態系の構造的特徴や、種の役割、生態系の安定性などを評価することができる。