生態系分布モデル(せいたいけいぶんぷもでる)
最終更新:2026/4/22
生態系分布モデルは、環境要因と生物の分布データを組み合わせて、生物の生息域を予測する統計的な手法である。
別名・同義語 ニッチモデル分布モデリング
ポイント
このモデルは、気候変動による種の分布変化予測や、保全計画の策定に活用される。近年では機械学習の応用も進んでいる。
生態系分布モデルとは
生態系分布モデル(Species Distribution Model, SDM)は、ある種の生物がどこに生息しているかを、環境要因との関係から予測するモデルです。環境要因としては、気温、降水量、標高、土壌の種類などが挙げられます。これらの環境要因と、実際に生物が観測された場所のデータを組み合わせることで、モデルを構築します。
モデル構築のプロセス
- データ収集: 生物の分布データと環境データを収集します。分布データは、博物館の標本情報、フィールド調査、市民科学プロジェクトなどから得られます。環境データは、気象庁や地理院などの公開データを利用することが一般的です。
- 変数選択: モデルに用いる環境変数を決定します。変数が多すぎると過学習を起こしやすいため、統計的な手法を用いて重要な変数を選択します。
- モデル選択: 様々な統計モデル(例:一般化線形モデル、最大エントロピーモデル、機械学習モデル)から適切なモデルを選択します。モデルの選択は、データの特性や予測の目的に応じて行われます。
- モデル評価: モデルの予測精度を評価します。評価には、クロスバリデーションなどの手法が用いられます。
- 予測: 構築されたモデルを用いて、将来の分布や新たな地域への分布を予測します。
モデルの種類
- 一般化線形モデル (GLM): 統計的な手法で、環境変数と生物の分布の関係を線形的にモデル化します。
- 最大エントロピーモデル (MaxEnt): 生物の分布データと環境データから、最もエントロピーの大きい分布を推定します。
- 機械学習モデル: ランダムフォレスト、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークなど、様々な機械学習モデルが利用されています。