光合成分散スペクトル(こうごうぶんさんぶんしょうすぺくとる)
最終更新:2026/4/24
光合成分散スペクトルは、光合成色素が光を吸収・散乱する際の波長分布を測定し、光合成の効率を評価する手法である。
別名・同義語 光合成反射スペクトル葉緑素蛍光スペクトル
ポイント
植物の光合成能力を非破壊的に評価できるため、環境ストレスや品種改良の研究に利用される。葉緑素以外のカロテノイドなどの色素情報も得られる。
光合成分散スペクトルの概要
光合成分散スペクトルは、植物の葉や藻類などの光合成組織に光を照射し、その反射または透過光のスペクトルを測定することで、光合成色素の組成や状態を分析する技術です。このスペクトルは、光合成に関わる色素(葉緑素a、葉緑素b、カロテノイドなど)が特定の波長の光を吸収し、残りの光を散乱または透過させるという性質に基づいています。
測定原理
光が葉に当たると、一部は吸収され、一部は反射または透過します。吸収された光エネルギーは光合成に利用され、反射・透過光は葉の光学特性を反映します。光合成分散スペクトルは、この反射・透過光の波長ごとの強度を測定し、スペクトル形状を解析することで、葉内の色素組成や光合成システムの機能を推定します。
スペクトルの特徴と解釈
- 葉緑素の吸収ピーク: 葉緑素aと葉緑素bは、それぞれ約662nmと645nmの波長で光を強く吸収します。これらのピークの高さは、葉緑素の含有量と関連します。
- カロテノイドの吸収ピーク: カロテノイドは、400-500nmの波長で光を吸収します。カロテノイドの含有量は、光保護機能や光合成補助機能と関連します。
- スペクトルの形状: スペクトルの形状は、葉の老化、ストレス、栄養状態などによって変化します。例えば、葉が老化すると、葉緑素が分解され、カロテノイドの割合が増加するため、スペクトルの形状が変化します。