抗体(こうたい)
最終更新:2026/4/25
抗体は、細菌やウイルスなどの異物に対し、生体が産生するタンパク質であり、免疫応答において重要な役割を果たす。
別名・同義語 免疫グロブリン抗体分子
ポイント
抗体は、特定の抗原に結合することで異物を中和したり、免疫細胞による異物の除去を促進したりする。
抗体の概要
抗体(抗体、免疫グロブリン)は、脊椎動物が病原体や異物から身を守るために産生するタンパク質です。抗体は、特定の抗原(病原体や異物の表面にある分子)を認識し、結合する能力を持ちます。この結合により、抗体は病原体を中和したり、免疫細胞(マクロファージやナチュラルキラー細胞など)に病原体を攻撃するように指示したりします。
抗体の構造
抗体は、Y字型の構造をしています。Y字の腕の部分は、抗原結合部位と呼ばれ、特定の抗原に結合します。抗体には、IgG、IgM、IgA、IgE、IgDの5つの主要なクラス(アイソタイプ)があり、それぞれ異なる機能と分布を持っています。
- IgG: 最も一般的な抗体であり、血液中に多く存在します。感染防御、胎盤を介した母体からの胎児への免疫伝達に関与します。
- IgM: 感染の初期段階で産生され、血液中に存在します。補体活性化を促進します。
- IgA: 粘膜(呼吸器、消化器、泌尿生殖器など)に存在し、病原体の粘膜への付着を防ぎます。
- IgE: アレルギー反応に関与し、肥満細胞や好塩基球に結合して炎症を引き起こします。
- IgD: B細胞の表面に存在し、B細胞の活性化に関与します。
抗体の機能
抗体は、以下のメカニズムで免疫応答を助けます。
- 中和: 抗体が病原体に結合し、細胞への感染を防ぎます。
- オプソニン化: 抗体が病原体に結合し、マクロファージなどの食細胞による食作用を促進します。
- 補体活性化: 抗体が病原体に結合し、補体システムを活性化して病原体を破壊します。
- 抗体依存性細胞傷害(ADCC): 抗体が感染細胞に結合し、ナチュラルキラー細胞などの免疫細胞による細胞傷害を誘導します。
抗体の応用
抗体は、診断や治療に応用されています。
- 診断: 抗体を用いた免疫学的検査(ELISA、ウェスタンブロットなど)は、病原体の検出や疾患の診断に用いられます。
- 治療: モノクローナル抗体は、がんや自己免疫疾患などの治療薬として用いられています。