神経伝達物質(しんけいでんたつぶっしつ)
最終更新:2026/4/25
神経伝達物質は、神経細胞間で情報を伝達する役割を担う化学物質である。
別名・同義語 ニューロトランスミッター神経介質
ポイント
神経伝達物質の種類は多岐にわたり、それぞれ異なる機能を持つ。情報伝達の異常は、様々な神経疾患の原因となる。
神経伝達物質とは
神経伝達物質は、神経細胞(ニューロン)が情報を伝達するために放出する化学物質です。神経細胞は、電気信号によって活動電位を発生させますが、隣接する神経細胞に直接電気信号を伝えることはできません。そこで、活動電位が神経終末に到達すると、神経伝達物質が放出され、シナプス間隙を介して次の神経細胞の受容体に結合することで、情報が伝達されます。
神経伝達物質の種類
神経伝達物質は、その化学構造や機能によって様々な種類に分類されます。代表的な神経伝達物質としては、以下のものが挙げられます。
- アセチルコリン: 筋肉の収縮や記憶に関与。
- ドーパミン: 運動機能、意欲、報酬系に関与。
- セロトニン: 気分、睡眠、食欲の調節に関与。
- ノルアドレナリン: 覚醒、注意、ストレス反応に関与。
- グルタミン酸: 主要な興奮性神経伝達物質。
- GABA: 主要な抑制性神経伝達物質。
神経伝達のプロセス
神経伝達は、以下のステップで進行します。
- 合成: 神経伝達物質は、神経細胞内で合成されます。
- 貯蔵: 合成された神経伝達物質は、シナプス小胞に貯蔵されます。
- 放出: 活動電位が神経終末に到達すると、シナプス小胞から神経伝達物質が放出されます。
- 結合: 放出された神経伝達物質は、シナプス後神経細胞の受容体に結合します。
- 分解・再取り込み: 神経伝達物質は、酵素によって分解されたり、シナプス前神経細胞に再取り込まれたりすることで、シナプス間隙から除去されます。
神経伝達物質と疾患
神経伝達物質の異常は、様々な神経疾患の原因となります。例えば、パーキンソン病はドーパミン神経細胞の減少、うつ病はセロトニンやノルアドレナリンの不足、統合失調症はドーパミンの過剰などが関与すると考えられています。