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酸化ストレス応答(さんかすとれすとうおう)

最終更新:2026/4/20

酸化ストレス応答は、細胞が活性酸素種(ROS)の過剰な蓄積によって引き起こされる損傷から身を守るために活性化する一連の防御機構である。

別名・同義語 抗酸化応答ROS応答

ポイント

酸化ストレス応答は、抗酸化酵素の発現増加やDNA修復機構の活性化などを通じて、細胞の恒常性を維持する上で重要な役割を果たす。その異常は、様々な疾患の発症に関与する。

酸化ストレス応答とは

酸化ストレス応答(Oxidative Stress Response: OSR)は、細胞が酸化ストレスに対処するために発動する複雑な生物学的プロセス群である。酸化ストレスは、活性酸素種(Reactive Oxygen Species: ROS)や活性窒素種(Reactive Nitrogen Species: RNS)といった反応性化学種が過剰に生成し、細胞内の分子(DNA、タンパク質、脂質など)に損傷を与える状態を指す。酸化ストレス応答は、これらの損傷を最小限に抑え、細胞の生存を維持するために不可欠である。

酸化ストレス応答のメカニズム

酸化ストレス応答は、複数の経路を介して制御されている。主要な経路としては、以下のものが挙げられる。

  • Nrf2経路: Nrf2(Nuclear factor erythroid 2-related factor 2)は、酸化ストレス下で活性化され、抗酸化酵素(スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなど)の遺伝子発現を促進する。これにより、ROSの除去能力が向上し、酸化ストレスが軽減される。
  • MAPK経路: MAPK(Mitogen-Activated Protein Kinase)経路は、細胞外からの刺激や細胞内からのストレスに応じて活性化され、細胞の増殖、分化、アポトーシスなどを制御する。酸化ストレス下では、MAPK経路が活性化され、細胞の生存またはアポトーシスを誘導する。
  • PI3K/Akt経路: PI3K(Phosphatidylinositol 3-kinase)/Akt経路は、細胞の生存、成長、代謝などを制御する。酸化ストレス下では、PI3K/Akt経路が活性化され、細胞の生存を促進する。

酸化ストレス応答と疾患

酸化ストレス応答の異常は、様々な疾患の発症に関与している。例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、がん、糖尿病、心血管疾患などにおいて、酸化ストレス応答の機能不全が認められている。これらの疾患では、酸化ストレスによる細胞損傷が進行し、組織や臓器の機能が低下する。

酸化ストレス応答の調

酸化ストレス応答は、様々な要因によって調節される。例えば、抗酸化物質(ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなど)の摂取、運動、食事制限などが、酸化ストレス応答を活性化し、細胞の防御能力を高めることが知られている。

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