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ハイフロー酸素療法(はいふろーさんそりょうほう)

最終更新:2026/4/28

ハイフロー酸素療法は、加温加湿された高流量の酸素を鼻カニューレを用いて投与する呼吸補助療法である。

別名・同義語 高流量鼻カニューレ酸素療法HFNC

ポイント

従来の酸素療法と比較して、解剖学的デッドスペースの減少や呼吸仕事量の軽減といった利点がある。急性呼吸不全の治療に用いられる。

ハイフロー酸素療法の概要

ハイフロー酸素療法(High-Flow Nasal Cannula oxygen therapy: HFNC)は、比較的新しい呼吸補助療法であり、近年、急性呼吸不全に対する有用性が注目されている。従来の酸素療法とは異なり、高流量(通常10L/分以上)の酸素を鼻カニューレから供給することで、様々な生理的な効果をもたらす。

ハイフロー酸素療法のメカニズム

HFNCの主な効果は以下の通りである。

  • 解剖学的デッドスペースの減少: 高流量のガスにより、鼻腔や上気道内のデッドスペースを洗い流し、換気効率改善する。
  • 呼吸仕事量の軽減: 加温加湿されたガスは、気道の抵抗を減らし、呼吸に必要なエネルギーを減少させる。
  • 肺胞虚脱の抑制: 肺胞の虚脱を防ぎ、肺の換気量を維持する。
  • 酸素化の改善: 高流量の酸素供給により、動脈血酸素分圧(PaO2)を改善する。

ハイフロー酸素療法の適応

HFNCは、以下の様な患者に対して適応となる。

  • 軽度~中等度の急性呼吸不全
  • 肺炎、急性心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪など
  • 術後呼吸不全
  • 低酸素血症を伴う疾患

ただし、重度の呼吸不全や気道閉塞、喀出困難のある患者には適応とならない。

ハイフロー酸素療法の注意

HFNCを使用する際には、以下の点に注意する必要がある。

  • 鼻腔の乾燥や刺激を防ぐため、適切な加湿を行う。
  • 高流量の酸素供給により、二酸化炭素の貯留に注意する。
  • 患者の状態を継続的にモニタリングし、必要に応じて他の呼吸補助療法に移行する。

ハイフロー酸素療法の歴史

HFNCは、2000年代初頭にイタリアのRiccardo Spinelli医師によって開発された。当初は、小児の呼吸不全に対する治療法として用いられたが、その後、成人患者にも応用されるようになった。

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