酸素濃縮器(さんそ のうしゅくき)
最終更新:2026/4/28
酸素濃縮器は、室内の空気から窒素を吸着除去し、酸素濃度を高めた空気を供給する医療機器である。
ポイント
主に呼吸器疾患を持つ患者の在宅酸素療法に使用され、生活の質を向上させる目的がある。医療用と民生用の種類が存在する。
概要
酸素濃縮器は、空気中の酸素濃度を通常の大気中の約21%から、30%~90%程度まで高めることができる装置です。主に慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、喘息、睡眠時無呼吸症候群などの呼吸器疾患を持つ患者が、医師の指示のもとで使用します。
動作原理
酸素濃縮器の多くは、吸着材を用いた圧力スイング吸着(PSA)方式を採用しています。この方式では、ゼオライトなどの吸着材が窒素を選択的に吸着し、酸素を濃縮します。吸着材が窒素で飽和すると、圧力を下げて窒素を放出させ、吸着材を再生するサイクルを繰り返します。
種類
酸素濃縮器には、大きく分けて医療用と民生用の2種類があります。医療用酸素濃縮器は、医療機器として認証されており、高い酸素濃度と安定した供給能力が求められます。民生用酸素濃縮器は、健康維持やスポーツ時の酸素補給などを目的としており、医療用よりも小型で軽量なものが多く、酸素濃度も医療用ほど高くありません。
使用上の注意点
酸素濃縮器を使用する際は、医師の指示に従い、適切な流量と使用時間を守ることが重要です。また、酸素濃縮器は可燃性の高い酸素を供給するため、火気厳禁であり、静電気にも注意が必要です。定期的なメンテナンスも必要であり、フィルターの清掃や交換を行うことで、常に清潔な酸素を供給することができます。
歴史
酸素濃縮器の原型は、1960年代に開発されました。当初は大型で高価でしたが、技術の進歩により小型化・低価格化が進み、現在では在宅酸素療法に広く普及しています。