X線回折(えっくすせんかいしょつ)
最終更新:2026/4/25
X線回折は、物質中の原子や分子によってX線が散乱・干渉する現象を利用して、物質の構造を解析する手法である。
別名・同義語 結晶構造解析X線構造解析
ポイント
X線回折は、結晶構造解析において特に重要な役割を果たし、タンパク質やDNAなどの複雑な分子構造の解明に貢献している。非破壊検査としても利用される。
X線回折の原理
X線回折は、X線が結晶などの周期的な構造を持つ物質に照射された際に、回折現象を起こすことを利用する。X線は、物質中の原子核と相互作用し、散乱される。この散乱されたX線が干渉し合うことで、特定の方向に強め合ったり弱め合ったりする。この干渉パターンを解析することで、物質の原子配列や結晶構造を決定することができる。
X線回折の種類
X線回折には、主に以下の種類がある。
- ラウエ法: 単結晶を用いて、結晶の対称性を調べる手法。
- 回転法: 単結晶を回転させながらX線を照射し、回折パターンを記録する手法。高精度な構造解析が可能。
- 粉末回折法: 粉末試料を用いて、結晶構造や格子定数を調べる手法。試料調製が容易。
- 異常回折法: X線の波長を吸収端付近に調整することで、特定の元素の原子位置を特定する手法。
X線回折の応用
X線回折は、様々な分野で応用されている。
- 材料科学: 金属、セラミックス、半導体などの結晶構造解析。
- 化学: 分子構造解析、反応機構の解明。
- 生物学: タンパク質、DNA、RNAなどの生体高分子の構造解析。
- 地質学: 鉱物の同定、地球内部構造の解明。
- 医薬品開発: 医薬品候補化合物の構造解析、結晶多形制御。
- 非破壊検査: 材料の内部欠陥の検出、応力評価。
X線回折装置
X線回折装置は、X線源、試料ステージ、検出器などで構成される。X線源としては、通常、銅やモリブデンなどの金属ターゲットに電子線を照射することで発生するX線が用いられる。検出器は、X線の強度を測定し、回折パターンを記録する。