せん妄(せんもう)
最終更新:2026/4/28
せん妄は、注意力の低下や意識の混濁を特徴とする、急激に発症する精神状態の変化である。
別名・同義語 急性混乱状態意識障害
ポイント
せん妄は、身体疾患や薬物、環境の変化などが原因で起こりやすく、高齢者に多い。早期発見と原因の除去が重要である。
概要
せん妄は、急性期に発症する意識障害の一種であり、注意力の低下、認知機能の変動、錯乱、幻覚、行動異常などを特徴とします。以前は「急性混乱状態」と呼ばれていました。病態は変動しやすく、時間経過とともに症状が変化することがあります。
原因
せん妄の原因は多岐にわたりますが、主なものとして以下のものが挙げられます。
- 身体疾患: 感染症(肺炎、尿路感染症など)、心不全、腎不全、肝不全、脱水、低酸素症など
- 薬物: 抗コリン薬、ステロイド、鎮痛薬、睡眠薬、抗精神病薬など
- 環境の変化: 入院、転居、手術、騒音、照明の変化など
- その他: 脳卒中、てんかん、低血糖、電解質異常など
症状
せん妄の症状は、個人差や原因によって異なりますが、一般的には以下の症状が見られます。
- 注意力の低下: 集中力や注意散漫になりやすい
- 認知機能の変動: 時間や場所、人物の認識が曖昧になる
- 錯乱: 混乱した言動や思考が見られる
- 幻覚: 実際には存在しないものが見えたり聞こえたりする
- 行動異常: 不安、興奮、落ち着きのなさ、徘徊など
診断
せん妄の診断は、臨床症状や病歴、身体所見、神経学的検査などに基づいて行われます。鑑別診断として、認知症、うつ病、統合失調症などが挙げられます。
治療
せん妄の治療は、原因の除去と症状の緩和を目的とします。原因となっている身体疾患の治療や薬物の調整、環境の改善などが重要です。必要に応じて、抗精神病薬や抗不安薬などが使用されることもあります。
予防
せん妄の予防には、以下の対策が有効です。