低栄養(PEM)(ていえいよう)
最終更新:2026/4/28
低栄養(PEM)は、タンパク質、エネルギー、ビタミン、ミネラルなどの栄養素の摂取不足により、身体の発育や機能が阻害される状態である。
別名・同義語 栄養不良蛋白エネルギー栄養不良
ポイント
低栄養は、特に乳幼児や妊婦、高齢者において深刻な健康問題を引き起こす可能性があり、適切な栄養介入が重要となる。
低栄養(PEM)とは
低栄養(Protein-Energy Malnutrition: PEM)は、タンパク質とエネルギーの摂取不足によって引き起こされる栄養障害の総称です。単なるカロリー不足だけでなく、必須アミノ酸やビタミン、ミネラルといった栄養素のバランスの崩れも含まれます。PEMは、成長期の子供たちの発育阻害や免疫機能の低下、成人においては体力低下や感染症への罹患リスク増加など、様々な健康問題を引き起こします。
PEMの種類
PEMは、その症状の現れ方によって大きく以下の3つに分類されます。
- Marasmus(マラスムス): エネルギー不足が主で、皮下脂肪が著しく減少し、筋肉が萎縮した状態です。体重減少が顕著で、成長が著しく遅れます。
- Kwashiorkor(クワシオルコル): タンパク質不足が主で、浮腫(むくみ)や皮膚病変、肝臓の脂肪化などが特徴です。体重は比較的保たれるものの、筋肉量が減少し、免疫機能が低下します。
- Marasmic-Kwashiorkor(マラスムス・クワシオルコル): マラスムスとクワシオルコルの両方の特徴を示す混合型です。
PEMの原因
PEMの主な原因としては、以下のものが挙げられます。
- 食糧不足: 自然災害や紛争などによる食糧供給の途絶
- 貧困: 十分な食料を購入できない経済状況
- 不適切な食事: 栄養バランスの偏った食事や、乳幼児期の離乳食の遅れ
- 感染症: 感染症による食欲不振や栄養吸収の阻害
- 基礎疾患: 消化器系の疾患や代謝異常など
PEMの診断と治療
PEMの診断は、身体検査、血液検査、尿検査などに基づいて行われます。治療は、原因となっている疾患の治療と並行して、適切な栄養補給を行います。栄養補給には、高タンパク質・高カロリーの食事や、必要に応じて栄養剤を使用します。重症の場合には、入院が必要となることもあります。