輻輳回避(ふくそうかいひ)
最終更新:2026/4/27
輻輳回避とは、ネットワークにおいて、データ通信の集中による遅延や損失を防ぐための技術または手法である。
ポイント
輻輳回避は、TCP/IPプロトコルスイートにおいて重要な機能であり、ネットワークの安定性を維持するために不可欠である。様々なアルゴリズムが存在する。
輻輳回避とは
輻輳回避は、ネットワークにおける輻輳(データ通信の集中による遅延や損失)を回避するための技術または手法の総称です。特にTCP/IPプロトコルスイートにおいては、信頼性の高いデータ伝送を実現するために不可欠な要素となっています。
輻輳の発生メカニズム
輻輳は、ネットワークの帯域幅を超える量のデータが同時に送信されることで発生します。この状態が続くと、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器のバッファが溢れ、パケットロスが発生し、通信速度が低下します。輻輳が発生すると、再送が増加し、さらにネットワークに負荷がかかるという悪循環に陥る可能性があります。
輻輳回避の主な手法
輻輳回避には、様々なアルゴリズムが存在します。代表的なものとしては、以下のものが挙げられます。
- AIMD (Additive Increase/Multiplicative Decrease): 送信側のウィンドウサイズを徐々に大きくし、パケットロスが発生したらウィンドウサイズを大幅に小さくする手法。
- TCP Reno: AIMDをベースに、高速再送/高速回復機能を加えたもの。
- TCP Cubic: AIMDよりも効率的に帯域幅を利用できるアルゴリズム。
- ECN (Explicit Congestion Notification): ネットワーク機器が輻輳を検知した場合、送信側に明示的に通知する仕組み。
これらのアルゴリズムは、ネットワークの状態を監視し、適切なタイミングで送信速度を調整することで、輻輳の発生を抑制します。
輻輳回避の重要性
輻輳回避は、インターネットなどの大規模ネットワークにおいて、安定した通信を維持するために非常に重要です。輻輳回避技術がなければ、ネットワークは頻繁に輻輳し、通信速度が低下し、サービスが利用できなくなる可能性があります。
今後の展望
ネットワークの高速化や多様化に伴い、輻輳回避技術も常に進化しています。今後の課題としては、モバイルネットワークや無線LANなど、環境が変化しやすいネットワークにおける輻輳回避や、複数の輻輳回避アルゴリズムを組み合わせることで、より効率的な通信を実現することが挙げられます。