暗号化トラフィック解析(あんごうかとらふぃっくかいせき)
最終更新:2026/4/28
暗号化された通信内容を解析し、通信のパターンや特徴を特定する技術。
別名・同義語 暗号通信解析暗号化通信分析
ポイント
暗号化通信のセキュリティ評価や異常検知に用いられる。通信内容を復号するわけではない。
暗号化トラフィック解析とは
暗号化トラフィック解析(Encrypted Traffic Analysis, ETA)は、SSL/TLSなどの暗号化プロトコルで保護されたネットワーク通信を分析する技術です。従来の侵入検知システム(IDS)や侵入防止システム(IPS)は、通信内容を直接検査することで脅威を検出していましたが、暗号化通信の普及によりその手法は通用しなくなりました。ETAは、通信内容を復号することなく、パケットヘッダや通信のタイミング、パケット長などのメタデータに基づいて通信を分析します。
ETAの主な手法
ETAには、主に以下の手法があります。
- フローベース分析: 通信の開始から終了までの流れ(フロー)を分析し、通信相手や通信量、通信時間などの特徴を抽出します。
- パケット長分析: パケットの長さを分析し、通信の種類やアプリケーションを特定します。例えば、HTTP/2通信は、特定のパケット長パターンを示すことがあります。
- タイミング分析: パケット間の時間間隔を分析し、通信のパターンを特定します。例えば、キーボード入力のタイミングとパケットの送信タイミングを比較することで、人間による操作を検知することができます。
- 機械学習: 大量の通信データを学習させ、異常な通信パターンを自動的に検出します。
ETAの活用事例
ETAは、以下のような場面で活用されています。
- マルウェア感染の検知: マルウェアが生成する特徴的な通信パターンを検知します。
- データ漏洩の検知: 機密情報を含む通信を検知します。
- 内部不正の検知: 従業員による不正な通信を検知します。
- アプリケーションの識別: 暗号化された通信からアプリケーションを識別します。
ETAの課題
ETAは、有効なセキュリティ対策ですが、いくつかの課題も存在します。