QUICトランスポート(くいっく とらんすぽーと)
最終更新:2026/4/27
QUICトランスポートは、TCPの代替として設計された、信頼性とセキュリティを提供するトランスポート層プロトコルである。
別名・同義語 HTTP/3UDPベーストランスポート
ポイント
QUICは、UDP上で動作し、接続確立の高速化、多重化、前方誤り訂正などの機能を持つ。TLS 1.3と統合されている。
QUICトランスポートとは
QUIC(Quick UDP Internet Connections)は、Googleによって開発され、IETFで標準化が進められているトランスポート層プロトコルです。従来のTCPプロトコルが抱える課題を解決し、より高速で信頼性の高い通信を実現することを目的としています。
QUICの主な特徴
- UDPベース: QUICはUDP上で動作します。これにより、TCPの輻輳制御や信頼性機能の実装をアプリケーション側で行うことが可能になり、柔軟性が向上します。
- 接続確立の高速化: TCPの3ウェイハンドシェイクとは異なり、QUICは0-RTTまたは1-RTTでの接続確立をサポートします。これにより、特にモバイル環境や高遅延環境において、接続確立時間を大幅に短縮できます。
- 多重化: QUICは、単一の接続内で複数のストリームを多重化できます。これにより、パケットロスが発生した場合でも、他のストリームへの影響を最小限に抑えることができます。
- 前方誤り訂正 (FEC): QUICは、FECを使用して、パケットロスを補正することができます。これにより、信頼性を向上させることができます。
- TLS 1.3との統合: QUICは、TLS 1.3と統合されており、暗号化と認証を組み込むことで、セキュリティを確保します。
- コネクションマイグレーション: IPアドレスやポート番号が変更されても、接続を維持することができます。これにより、モバイル環境での通信の安定性が向上します。
QUICの利用例
QUICは、現在、GoogleのHTTP/3プロトコルで使用されています。また、様々なアプリケーションで採用が進んでおり、Webブラウザ、ビデオストリーミング、オンラインゲームなど、幅広い分野での活用が期待されています。
QUICとTCPの比較
| 特徴 | QUIC | TCP |
|---|---|---|
| ベースプロトコル | UDP | TCP |
| 接続確立 | 0-RTT / 1-RTT | 3ウェイハンドシェイク |
| 多重化 | サポート | サポートしない |
| 信頼性 | FEC、再送など | 再送 |
| セキュリティ | TLS 1.3と統合 | TLS |
| コネクションマイグレーション | サポート | サポートしない |