都市場モデル(と いちば もでる)
最終更新:2026/4/20
都市場モデルは、1960年代に東京都が郊外市場の整備のために提唱した、市場機能の分散と地域経済の活性化を目的とした都市計画モデルである。
ポイント
都市場モデルは、中央卸売市場の郊外移転と、それに伴う地域密着型の市場の整備を特徴とする。これにより、都心部の交通混雑緩和と地域経済の自立を目指した。
概要
都市場モデルは、高度経済成長期における東京都の人口増加と都市構造の変化に対応するため、1964年に東京都が発表した「都市場計画」に基づき提唱された都市計画モデルである。従来の都心部に集中していた市場機能を郊外へ分散させ、地域経済の活性化と都心部の交通混雑緩和を図ることを目的とした。
背景
1960年代の東京都は、人口が急増し、都心部における交通渋滞や市場施設の老朽化が深刻化していた。また、郊外の宅地開発が進み、地域住民の生活に必要な食料品や日用品の供給体制が不十分となっていた。これらの課題を解決するため、東京都は市場機能の分散と地域経済の活性化を両立させる都市場モデルを提案した。
具体的な内容
都市場モデルでは、中央卸売市場を郊外に移転させ、その跡地に新たな都市機能を導入するとともに、移転先の郊外地域に地域密着型の市場(都市場)を整備することを計画した。都市場は、食料品だけでなく、日用品や衣料品なども取り扱い、地域住民の日常生活に必要な商品の供給拠点となることを目指した。
実施状況と評価
都市場モデルに基づき、豊洲市場(2018年開場)をはじめとする複数の都市場が整備された。これらの市場は、地域経済の活性化や都心部の交通混雑緩和に一定の効果を上げた一方で、市場の運営や周辺環境への影響など、課題も残されている。近年では、食の安全や環境問題への関心の高まりから、都市場の役割が再評価されている。