適応ルーティング(てきおうるーてぃんぐ)
最終更新:2026/4/28
適応ルーティングは、ネットワークの状態変化に応じて、データパケットの最適な経路を動的に選択する技術である。
別名・同義語 動的ルーティングダイナミックルーティング
ポイント
従来の固定的なルーティングとは異なり、ネットワークの混雑状況や障害発生時にリアルタイムで経路を調整することで、通信の信頼性と効率性を高める。
概要
適応ルーティングは、ネットワークのトポロジーやトラフィック状況の変化に対応し、最適なデータ転送経路を自動的に選択するルーティング手法です。従来の静的ルーティングでは、ネットワーク管理者が事前に経路を設定する必要がありましたが、適応ルーティングでは、ネットワーク自身が状況を判断し、経路を決定します。
仕組み
適応ルーティングは、主に以下の要素によって実現されます。
- ルーティングプロトコル: 経路情報を交換し、最適な経路を決定するためのルールを定めます。代表的なプロトコルとして、RIP、OSPF、EIGRPなどがあります。
- ルーティングテーブル: 各ルータが持つ、宛先ネットワークへの到達可能な経路を記録したテーブルです。
- メトリック: 経路の良し悪しを評価するための指標です。遅延、帯域幅、ホップ数などが用いられます。
ルータは、ルーティングプロトコルを用いて近隣のルータと経路情報を交換し、ルーティングテーブルを更新します。そして、宛先ネットワークへの最適な経路をメトリックに基づいて選択し、データパケットを転送します。
種類
適応ルーティングは、大きく分けて以下の2種類があります。
- ディスタンスベクタ型ルーティング: 宛先ネットワークまでの距離(メトリック)と、その方向(次のルータ)を交換します。RIPが代表的です。
- リンクステート型ルーティング: ネットワーク全体のトポロジー情報を交換し、各ルータが最短経路を自律的に計算します。OSPFが代表的です。
メリット
- ネットワークの信頼性向上: 障害発生時に自動的に経路を切り替えるため、通信が途絶えるリスクを低減できます。
- ネットワークの効率向上: 混雑状況に応じて最適な経路を選択するため、通信遅延を短縮し、帯域幅を有効活用できます。
- ネットワーク管理の簡素化: 経路設定を自動化できるため、ネットワーク管理者の負担を軽減できます。
デメリット
- 計算負荷の増大: 経路情報を交換し、最適な経路を計算するため、ルータに高い処理能力が求められます。
- 設定の複雑さ: ルーティングプロトコルによっては、設定が複雑になる場合があります。