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産業政策(さんぎょうせいさく)

最終更新:2026/4/15

特定の産業の育成や構造転換を政府が主導する経済政策。

別名・同義語 経済政策産業振興策

ポイント

経済成長や国際競争力強化のため、政府が介入し市場の失敗を修正する手段として用いられる。保護主義的な側面も含む。

産業政策とは

産業政策とは、特定の産業を育成・強化し、経済全体の発展を目指す政府の経済政策です。市場原理に任せるだけでは達成できない目標、例えば、戦略的な産業の育成、技術革新の促進、雇用の安定、地域経済の活性化などを目的として実施されます。

産業政策の歴史

産業政策の原型は、19世紀のドイツのリストの経済思想に遡ります。リストは、自由貿易を推進するイギリスに対抗し、新興産業を保護・育成する「幼稚産業保護論」を唱えました。この思想は、明治維新後の日本にも大きな影響を与え、官営工場や保護貿易政策を通じて産業の近代化を推進しました。

産業政策の種類

産業政策は、その手法によって大きく以下の3つに分類できます。

  • 育成型産業政策: 特定の産業に対して、補助金、税制優遇、融資などの支援措置を講じることで、その成長を促進します。
  • 調整型産業政策: 産業構造の変化に対応するため、衰退産業からの労働力や資本の転換を支援したり、新たな産業への進出を促進したりします。
  • 規制型産業政策: 特定の産業に対して、参入規制、環境規制、安全規制などを設けることで、その活動を制限します。

産業政策のメリット・デメリット

産業政策は、経済成長や国際競争力強化に貢献する可能性がある一方で、以下のようなデメリットも指摘されています。

  • 資源配分の歪み: 政府の判断が誤っている場合、資源が非効率的に配分され、経済全体の効率性が低下する可能性があります。
  • レント・シーキング: 特定の企業や産業が、政府の支援を受けるために不当なロビー活動を行う可能性があります。
  • 国際摩擦: 保護貿易的な産業政策は、国際貿易を阻害し、他国との摩擦を引き起こす可能性があります。

近年の産業政策

近年では、グローバル化の進展や技術革新の加速に伴い、産業政策のあり方も変化しています。従来の「産業選択」的な政策から、イノベーションを促進し、多様な産業の成長を支援する「汎用的な技術政策」や「成長戦略」へとシフトする傾向が見られます。また、環境問題や社会課題の解決に貢献する「グリーン・イノベーション」や「ソーシャル・イノベーション」といった新たな分野への政策支援も活発化しています。

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