獣医学(じゅういがく)
最終更新:2026/4/15
動物の病気の予防、診断、治療、および動物の健康管理を行う学問。
別名・同義語 動物医学獣医科学
ポイント
獣医学は、ペットや家畜だけでなく、野生動物や水生動物の健康にも貢献する幅広い分野です。公衆衛生や食の安全にも深く関わっています。
獣医学とは
獣医学は、動物の健康と福祉を維持・向上させることを目的とする学問です。ヒトの医学と同様に、病気の原因究明、診断、治療、予防といった活動を行います。しかし、対象がヒトではなく動物であるため、解剖学的、生理学的、病理学的にも異なる側面が多く存在します。
獣医学の対象動物
獣医学の対象となる動物は非常に多岐にわたります。ペットとして飼育される犬や猫、家畜である牛や豚、鶏などが代表的ですが、野生動物、水生動物(魚類、鯨類など)、実験動物なども獣医学の対象となります。近年では、希少動物の保護や絶滅危惧種の繁殖にも獣医師が貢献しています。
獣医学の分野
獣医学は、さらに細分化された多くの分野を含んでいます。
- 臨床獣医学: 動物病院などで、実際に動物の診療を行う分野です。内科、外科、皮膚科、眼科、循環器科など、ヒトの医学と同様に専門分野が細分化されています。
- 病理学: 動物の病気を組織レベルで研究する分野です。病気の原因や進行を明らかにし、診断や治療に役立てます。
- 寄生虫学: 動物に寄生する寄生虫の研究を行う分野です。寄生虫感染症の予防や治療に貢献します。
- 微生物学: 動物に感染する細菌、ウイルス、真菌などの微生物の研究を行う分野です。感染症の予防や治療に貢献します。
- 薬理学: 動物に投与する薬剤の効果や副作用を研究する分野です。安全かつ効果的な薬剤の使用を可能にします。
- 公衆衛生学: 動物由来の感染症(人獣共通感染症)の予防や、食品衛生の確保など、公衆衛生に関わる分野です。
獣医師の役割
獣医師は、動物の診療を行うだけでなく、食品の安全確保、動物由来感染症の予防、動物福祉の向上など、社会全体に貢献する重要な役割を担っています。また、研究者として、新たな病気の治療法や予防法の開発にも携わっています。
獣医学の歴史
獣医学の歴史は古く、古代エジプトやギリシャ時代には、すでに動物の治療に関する記述が見られます。近代的な獣医学は、18世紀にフランスで設立された獣医学校が起源とされています。日本においては、1884年に東京獣医学校が設立され、獣医学の教育・研究が始まりました。