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キュビスム(きゅびすむ)

最終更新:2026/4/25

キュビスムは、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始された、対象を幾何学的な形態に分解し再構成する絵画表現技法である。

別名・同義語 立体主義幾何学的絵画

ポイント

キュビスムは、従来の遠近法や写実的な表現を否定し、絵画における視点の概念を根本的に変革した。その影響は絵画だけでなく、彫刻や建築など、様々な芸術分野に及んだ。

キュビスムの誕生と発展

キュビスムは、1907年にパブロ・ピカソが制作した『アヴィニョンの娘たち』にその萌芽が見られる。この作品は、従来の絵画常識を覆す、大胆な形態の変形と複数の視点を同時に表現する試みとして、美術界に衝撃を与えた。

その後、ジョルジュ・ブラックとの共同作業を通じて、キュビスムはより体系的な表現へと発展していく。初期のキュビスムは、「分析的キュビスム」と呼ばれ、対象を細かく分解し、茶色や灰色などの地味な色彩で描くのが特徴である。この時期の作品では、対象の形態がほとんど認識できないほど抽象化されることもあった。

第一次世界大戦後、キュビスムは「総合的キュビスム」へと移行する。この時期の作品では、新聞の切り抜きや壁などの実物素材を絵画に貼り付ける「コラージュ」という技法が用いられるようになる。コラージュによって、絵画は現実世界との繋がりを取り戻し、より多様な表現が可能になった。

キュビスムの主な特徴

  • 形態の分解と再構成: 対象を幾何学的な形態に分解し、複数の視点から捉え直して再構成する。
  • 複数の視点の同時表現: 従来の絵画では、一つの視点から対象を描くのが一般的であったが、キュビスムでは複数の視点を同時に表現する。
  • 色彩の抑制: 初期キュビスムでは、茶色や灰色などの地味な色彩が用いられることが多い。
  • コラージュの導入: 総合的キュビスムでは、実物素材を絵画に貼り付けるコラージュという技法が用いられる。

キュビスムの影響

キュビスムは、20世紀の美術に大きな影響を与えた。その影響は、フォーヴィスム、未来派、構成主義など、様々な芸術運動に及んだ。また、キュビスムの表現技法は、現代美術における抽象表現の基礎となり、その後の美術の発展に大きく貢献した。

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