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形式知理論(けいしきちりろん)

最終更新:2026/4/25

形式知理論は、知識を明示化された形式(言語、数式、図など)で表現し、共有・再利用することで組織の学習を促進する理論である。

別名・同義語 知識創造理論SECIモデル

ポイント

この理論は、組織内の暗黙知を形式知に変換し、知識創造のプロセスを加速させることを目的とする。マネジメントにおける知識管理の重要性を強調する。

概要

形式知理論は、1995年に日本の経営学者である野中郁次郎によって提唱された。組織における知識創造のプロセスを理解し、組織学習を促進するためのフレームワークを提供する。この理論は、知識を「暗黙知」と「形式知」の二類に分類し、両者の相互変換を通じて知識創造が起こると考える。

暗黙知と形式知

暗黙知とは、個人的な経験や直感、ノウハウなど、言語化が困難な知識のことである。これは、個人の潜在的な知識として組織内に蓄積されている。一方、形式知とは、言語、数式、図表など、明示的に表現された知識のことである。これは、共有や再利用が容易であり、組織全体の知識基盤を形成する。

SECIモデル

形式知理論の中核となるのが、SECIモデルである。これは、暗黙知と形式知の相互変換を通じて知識創造が起こるプロセスを説明するモデルであり、以下の4つのモードで構成される。

  • 社会化(Socialization): 暗黙知から暗黙知への変換。経験や観察を通じて、個人の暗黙知が共有される。
  • 外部化(Externalization): 暗黙知から形式知への変換。暗黙知を言語化したり、図表化したりすることで、形式知として表現される。
  • 内部化(Internalization): 形式知から暗黙知への変換。形式知を学習し、実践することで、個人の暗黙知として定着される。
  • 結合化(Combination): 形式知から形式知への変換。複数の形式知を組み合わせることで、新たな形式知が創造される。

応用

形式知理論は、知識マネジメント、組織学習、イノベーションなど、様々な分野に応用されている。特に、企業においては、ナレッジマネジメントシステム(KMS)の構築や、社内研修プログラムの開発などに活用されている。また、地域活性化コミュニティ形成など、組織の枠を超えた知識創造の促進にも応用されている。

批判

形式知理論は、その概の抽象性や、SECIモデルの検証の難しさなど、いくつかの批判も受けている。しかし、組織における知識創造の重要性を認識させ、知識マネジメントの分野に大きな影響を与えたことは否定できない。

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