浪漫主義(ろまんしゅぎ)
最終更新:2026/4/14
18世紀後半から19世紀にかけて、合理性や古典主義への反動として、感情や個性を重視した思想・芸術の潮流。
別名・同義語 ロマンティシズムロマン主義
ポイント
理性偏重の啓蒙主義に対し、感情や想像力を解放しようとした。文学、音楽、美術など幅広い分野に影響を与えた。
概要
浪漫主義(ロマンティシズム)は、18世紀後半から19世紀にかけてヨーロッパを中心に起こった思想・芸術の潮流である。啓蒙主義の理性主義や古典主義への反動として現れ、感情、個性、想像力、神秘性などを重視した。産業革命による社会の変化や、フランス革命の理想と現実の乖離などが背景にある。
特徴
- 感情の重視: 理性よりも感情や直感を重視し、主観的な経験を表現することを追求した。
- 個性の尊重: 個人の感情や才能を尊重し、普遍的な法則よりも個々の独自性を強調した。
- 自然への憧憬: 人工的な社会よりも、自然の中に美や真理を見出し、自然への憧憬を表現した。
- 歴史への関心: 古代や中世の歴史、民俗文化に関心を寄せ、過去の遺産からインスピレーションを得た。
- 神秘主義・非合理性: 超自然的な現象や神秘的な体験に関心を寄せ、合理的な説明を超えた領域を探求した。
各分野への影響
- 文学: ゲーテ、シラー、バイロン、シェルリー、キーツなどが代表的な作家。個人の感情や内面世界を深く掘り下げた作品を多く生み出した。
- 音楽: ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、リストなどが代表的な作曲家。感情表現の豊かさや、自由な形式の音楽を追求した。
- 美術: ドラクロワ、ゴヤ、ターナーなどが代表的な画家。感情的な色彩や、劇的な構図を用いた作品を多く制作した。
- 哲学: ショーペンハウアー、ニーチェなどが代表的な哲学者。人間の意志や感情、生の根源的な問題を考察した。
日本への影響
浪漫主義は、明治時代以降の日本にも大きな影響を与えた。文学においては、森鷗外、夏目漱石、芥川龍之介などが、浪漫主義的な要素を取り入れた作品を創作した。また、音楽や美術においても、西洋の浪漫主義の影響を受けた芸術家が現れた。